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育児と仕事の両立のどうにもならなさを通じて鍛えられるネガティブ・ケイパビリティ

"ネガティブ・ケイパビリティ"という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

私は、本を読んで初めて知ったのですが、誰にとっても知っておくと良い概念だなと思ったので、noteで紹介します。

ネガティブ・ケイパビリティとは
「事実や理由を性急に求めず、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいられる能力」を意味する。

ネガティブ・ケイパビリティより

ネガティブ・ケイパビリティは、芸術や精神科分野で着目されてきた概念だそうです。例えば、介護や病気での辛さなど、自分ではどうしようもできない状況の中、解決を早急に求めずに、辛い状況の中潰れずに耐え抜いていく力を指します。

ネガティブ・ケイパビリティの対義語は、ポジティブ・ケイパビリティと言い、問題を早急に見つけて解決する力を指します。私たちは、学校教育や仕事を通じて、ポジティブ・ケイパビリティを基本姿勢として身につけていくため、どうやっても解決困難な、ネガティブな場面に置かれた時でも、何とか解決方法を探したり、うまく対応できない自分を責めてしまいがちです。

本を読む中で私は、6年間の育児と仕事の両立の中でこのネガティブ・ケイパビリティを鍛えてられてきたのではないか、と感じました。

赤ちゃんや幼児を育てるということは、自分の思い通りにならない場面ばかりです。当時夫は出張も多く不在がちで、身近に頼れる親戚もいない状況でした。
仕事においても、子供の病気や夜泣き対応でフラフラな中、産前と同じようなパフォーマンスを出すことは難しく、できない自分、というものを突きつけられます。頑張ろうと一時的に無理をしても、体力的な限界があり、継続的な解決策には繋がりません。
疲れや寝不足から子供にもイライラしがちで、自己嫌悪することも多く、辞めた方が良いのだろうか‥と考えることもありました。
しかし、仕事を辞める選択をとれば、保育園も退園となり、その後仕事をしたくなっても(する必要に迫られても)再就職のハードルは高くなると想定されます。

どうにもできない場面の中、私はひとまず6年間(長男が保育園に在籍する間)耐える、という選択をしました。大変なのは変えられないけれど、この状況の中で、できることや楽しみを見出そうと思うようになり、家事代行を取り入れたり、ワーママコミュニティを作ってみたり、子供を見ながら家の中でできる楽しみとしてヨガや読書を始めたりしました。

6年経った今、赤ちゃんだった長男は小学生に、次男は4歳になり、子供達だけで遊ぶことも増え、少し育児の手が離れてきました。

この6年間は、体力的にも精神的にも大変な期間でしたし、仕事でも目覚ましい成果を出せなかったです。ただ、そんな環境でも楽しもう、耐え抜こう、と行動することで、人と自分を比べないこと、自分で自分を幸せにしようとすること、できない自分を受容する姿勢、が身についたように思います。

しんどいな、と思った時の支えになる概念だと思うので、よかったら参考にしてみてくださいね!




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