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ディア・ハンター

映画「ディア・ハンター」
1978年のアメリカ映画です。

心が震える映画ですよ。


ベトナム戦争が物語の背景にあるんですね。

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製鉄所で働く仲間がいるんです。自然に囲まれた山のなかで男たちは汗を流し日々生活してるんですね。

そんな男たちに徴兵の知らせが届くんです。戦争が始まったんですね、ベトナム戦争です。

映画は炭鉱の山々から、ベトナムのジャングルに舞台をかえます。

この映画、なにが震えるかというと、このジャングルでおこなわれるゲームがあるんです。

製鉄所の男たちはベトナム兵に捕まるんですね。水辺に浮かぶ小屋に閉じ込められるんです。そこではロシアンルーレットがおこなわれていたんです。

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実弾が一発だけはいった拳銃があるんですね。捕虜ふたりが向かい合い、自分で自分のこめかみに拳銃をあて引き金を引き、最後まで生き延びてたほうが勝ちなんですね。

ベトナム兵たちは銃をかまえ、タバコをくわえ、金をにぎりしめ、どちらが勝つか賭けをしてるんです。

狂ってますね。

戦争自体が狂ってるんですね。


山での生活からジャングルでの狂気のゲームへと捕われていく男を、

ロバート・デ・ニーロと

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クリストファー・ウォーケンが演じてます。


この狂気のなか人間としての感覚は失われていくんです。

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そのなかでデ・ニーロはまわりの捕虜を鼓舞するんですね。「生きるんだ」と鼓舞するんですね。

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クリストファー・ウォーケンはこの作品で注目されました。ロシアンルーレットに、死に取り憑かれていく男を演じてます。

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印象に残る、おいしい役を手にしました。現在まで多くの映画に顔をみせる怪優ですよね。

そんな怪優が2001年、ミュージックビデオで歌い踊っている姿は驚きました。

https://youtu.be/wCDIYvFmgW8

元々幼少からダンスをしていたそうですね。おもしろい俳優です。


デ・ニーロは終始まわりをサポートする演技に徹してます。ウォーケンのほうに目がいってしまいますが、デ・ニーロの常に相手役を大事にする芝居は役者のお手本ですね。


そしてジョン・カザールが出てますね。

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大好きな役者です。この映画「ディア・ハンター」撮影時には癌におかされていたんですね。作品の公開前に42歳で亡くなるんです。
「ゴッドファーザー」「狼たちの午後」など生涯5本の作品に出演し、その5本すべてが映画史に残る傑作です。


それにしてもロシアンルーレットのシーンは息ができませんよ。映画だということ忘れます。監督はどうやってここまで役者を追い込み演出したのか、苦しくなるシーンです。

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監督は2016年に77歳で亡くなったマイケル・チミノです。

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クリント・イーストウッドの主演作品で監督デビューを飾り、この作品「ディア・ハンター」のあとに撮った作品「天国の門」が大コケしてしまうんですね。

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映画製作会社が倒産し、チミノはハリウッドから追い出されてしまいます。

1985年の「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」

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1990年の「逃亡者」

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と好きな監督ですが、ハリウッドは最後までチミノを許しませんでした。



戦争の狂気は数多く映画にされてるけど、人間はそれでもやめないね。

戦争はすべてを破壊しますね。


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