no.13/立入禁止!【日向荘シリーズ】(日常覗き見癒し系短編小説)
※目安:5700文字
降水確率が高かったら、きっと雪でも降っていただろう。この地域の空気は乾燥している。とはいえ食後の103号室は、暖房に加え調理に使った火や集まった人間の熱気も手伝って暖かい。
「ほう、蟹か」
「えーっ凄いッスね! 明日届くんスか?」
「夕方16時から18時の時間指定をしたである」
メガネくんが洗い、キツネくんがすすぎ、ござるくんが拭き、俺がしまう。食後の皿洗いの流れ作業。
……たくちゃん? たくちゃんは、言葉選ばずにいうならば戦力外。まぁ、やら