ある少年が少女に恋をした。

思いをなんとか伝えたい少年は、思い悩んだ末、自分の思いを丁寧に丁寧に、心を込めて、絵にして伝えることにした。

それを見ていた、少年の友人は、少年にアドバイスをした

絵で思いを伝えるのはナンセンスだ

恋愛というのは駆け引きであったり、相手にいかに自分が素晴らしい人間で、自分があなたがどれだけ素晴らしい、素敵な人間であると感じでいるか、明確な言葉で伝えることが大事なんだよ！

君は女性の気持ちと言うものを、全くわかっていないね

そんなやり方で思いを受け止めてくれる女性は、千人に一人もいないだろう。

友人のそんなアドバイスを聴きながら、少年は友人に尋ねてみた。

もしその女性の耳が聞こえなかったら、君はどうやって思いを伝えるだろう？

その時は手紙を書けば良い。
友人が答えた。

もしその女性が文字を読めなかったら、君はどうやって思いを伝えるだろう？

その時はそうだなぁ

自分の身なりを整えて、誠実そうな雰囲気を作って、その女性に似合う、素晴らしい花でも渡すかな？

それでちゃんと伝わるのかな？
少年は友人に投げかけてみた。

それはやって見ないとわからないじゃないか、大切なのは、思い、思いだよ。
けれど、そんな女性が実在するのかい？
そんな女性こそ、一万人に一人いるかいないかじゃないかな？

少年は言った
僕が出会いたいのは、そんな女性なんだ。