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北海道へのUターン移住がぼくに教えてくれたこと。

「ここは“なにもない”街。早く東京へ行きたい。」
19歳まで過ごしたぼくが感じた北海道のイメージは「なにもない場所」だった。大学生から7年を東京で過ごしたぼくは26歳で北海道へUターン移住することに。正直、20代後半で北海道へ戻るとは想像もしてなかった。

3月下旬、東京では桜が満開なのに北海道ではまだストーブがないと寒い日が続く。これから始まる新生活にドキドキしたことを今も覚えている。11月中旬、GW前に外した冬囲いをまた取り付ける日がやってきた。北海道にUターンして半年。応募書類を今の会社に提出した日から1年が経った。生まれ故郷の北海道に戻ってきて感じた気持ちを今日は書いてみる。


●自転車日本一周で感じた北海道民の“あたたかさ”

2017年夏、最北のマクドナルドにて。

「ここはなにもない!」と文句を言ったぼくが北海道のイメージが変わったのは大学2年生に自転車で日本一周をしたとき。“日本一周”と言ってもホテル代もケチるような貧乏旅行で1日100kmを走破する過酷な旅。それに加えて、過酷なのに人とほぼ喋る機会がない孤独な旅でもある。東京都から旅する間もほぼ人と喋らず、自分との戦いだった。

旅を初めて1週間。ぼくは八戸からフェリーに乗って北海道へ上陸。着いた瞬間から本州とは違う雰囲気があった。朝食を食べたお店のお母さんからは「楽しい旅を!」と声をかけられるし、すれ違うバイクからは手を挙げて挨拶をしてくれる。これまでと違って北海道は旅人に寛容な場所だった。

泊まったライダーハウス(※1泊500円で泊まれる安宿)では周遊中のライダーや旅人と会話が弾み、北海道の魅力を観光客目線で話を聞いた。「なんて、恵まれた場所で育ったんだ…!」と自分に問いかけるぐらい充実した日々を過ごした。あの挑戦のおかげで地元愛が強くなった気がする。

●北海道はなにもない。でも、都会にないものがここにはある。

2017年夏、北海道最北端の島で。

稚内市から函館市まで約630km(=東京〜岡山間)
札幌市から根室市まで約420km(=東京〜京都間)
数字だけだとピンと来ないが、とにかくデカい北海道は大きい街よりも山や川、永遠にまっすぐの道が続く「なにもない」場所。

東京や大阪などの都会に比べたらなにもない。しかし、北海道は都会にないもので溢れている。空気は美味しいし、蒸し暑い日なんて数えるぐらいしかない。食べ物は近所からお裾分けで貰えるし、採れたての野菜なんかは茹でただけでも美味い。ジンギスカンを食べる目的のために祭りやイベントをしちゃう性格だし、北海道限定のSAPPORO CLASSIC(クラシック)は道民の特権。

そして、人がびっくりするほどあたたかい人ばかり。都会の人よりはセカセカと動けないけど、日本全国の人が都会の人みたいに急いでたらこわいからね?ぼくらはすごく恵まれている。

◉東京への気持ちは「2泊3日」で十分。

2019年春、上野公園にて。

20代前半までの約7年間を過ごした東京について、もう「遊びに行く場所」ぐらいにしか感じない。東京にもう一度住みたいとは思えないし、東京でしか出来ない遊びはすぐに飽きた。それよりも、北海道のような遊びや過ごし方が都会では簡単に味わえない方がぼくにはつらかった。

もちろん、北海道より本州の方が羨ましいところもある。北海道の桜はそこまで綺麗じゃないし、紅葉もあまりおすすめできない。実は、あなたの近所の出来事がすごいことなんだと気づく機会になるかもしれないね。

●ぼくが北海道のためにできること

2017年夏、室蘭市・白鳥大橋の近くで。

19歳までの1回目とこれから始まる2回目の北海道生活。人と話すときに「北海道」の話題が出ると嬉しくなる自分は北海道が好きだ。もし、北海道に何か還元できることがあるとしたら。。。

北海道の真の魅力を多くの人に伝えたい!北海道と聞くと札幌や富良野・美瑛など、ど定番観光スポットだけを楽しみに訪れる人が多い。それも良いんだけど、アホみたいにデカい北海道はそんなもんじゃないよ!って北海道を外からも見てきた自分なら伝えられるんじゃないかなと。もちろん、まだぼくの当たり前と世間の当たり前が噛み合わない所もあるので自分の目で確かめながら北海道の魅力を深めていきたい。

いつか、その気持ちを伝えられる人になるために。
小さなことからコツコツと積み重ねていこう。


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