水平線、福島での先行上映!

ピエール瀧が主演の、福島の浜通りを舞台にした映画。

俳優仲間であった小林且弥が監督となり撮った初作品とのこと。

主人公は浜通りで海での散骨業を営む中年男性。水産加工場で働く娘と二人暮らしだけど、だんだんと、主人公の奥さんを震災で失ったことがわかっていく。
この映画のいいところは、説明をせずに淡々と話が進むけど、きちんと登場人物たちの境遇や関係、悩みなどが見えてくること。初監督作品とは思えぬほど熟練の技!

映像も美しい。浜通りにこういう景色あるよなぁ、でも本当にいい場所見つけて撮ってんねー、さぞロケハン時間かけたのかな?と思ってたら、上映後の監督の舞台挨拶で全部で12日間で撮ったとか。でも、それまでに浜通りを始め沿岸部の被災地にここ10年通ってこられたそうで、自然と素晴らしい風景を見つけてたってことなのでしょう。

凶悪犯人の骨の散骨に反対する漁師、メチャクチャヤンキーなんだけど、とてもリアルな演技で、実在の漁師?って思いました。

ピエール瀧、本当に魅力的です。なんなんだろうなぁ、あの表情、たたずまい。思わず見入ってしまう。
上映後の舞台挨拶がありましたが、さすがお話も面白い。うーん、すごい俳優は、中身も興味深いんだぁと実感。

震災から12年経ち、これをテーマとする映画やドラマが徐々に作られています。スズメの戸締り、朝ドラのおかえりモネ、キリエのうた、、、。色んな切り口があり、芸術的表現はバラエティに富んでいて、震災について理解か深まります。

最後に、主人公を追及するジャーナリストがゲス過ぎて、ちょっとひどいなぁ、マスコミの人は皆が鬼畜?って思われちゃうのは可哀想です。監督も分かってはおられるのでしようが。

小林且弥はこれから期待の監督だ!

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