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安否確認のためのお弁当配達②

先日投稿した続編です。

シルバー人材センターからの依頼で一人暮らしのお年寄りのお宅に、12月の一か月間、安否確認を兼ねたお弁当の配達をすることになりました。

その3回目の昨日、一番最後の配達先で思わぬ出来事がありました。
その日の最後のお宅は標高の高い場所にあり、車でも行けるのですが、軽自動車がやっと通れるくらいのヘアピンカーブの続く道なのです。
脱輪したりすると大変なので、係のひとから教えてもらった、ショートカットする石段を歩いて登ることにしました。
とにかく傾斜がキツくて滑りやすい。約200段あるそうだ。

昨日も下の県道脇に車を止めて、車内で心の準備をしていたら、元気のいいおばさんに声をかけられました。
「おたくさん、なんか用事?、そこいつも私が軽トラ止めてる場所なんだけど」
「シルバー人材センターの者で、この上のNさん宅にお弁当を配達に来ました。車移動しますよ」
「あら、そうだったの~ 停めといていいわよ。あそこの道から車でも行けるけどこの車ではちょっとねぇ あなた初めてなの?」

「今日で3回目です。あの道のことは教えてもらって知ってるんですけど、怖いので歩いて登ります」
「そうね、運動のためにいいわよ」と言って道の向かいの自宅に入っていった。息子さんらしき人に「シルバー人材センターなんだって・・・」と話すのが聞こえました。

意を決して急こう配の石段に臨んだ。
時々止まってま息を整え、Nさんのお宅に弁当を届けることができた。
片道7~8分かかった。
石段も終わりに近づいた時、すぐ横の納屋にさっきのおばさんの息子さんらしき人がいた。そして自分に話かけてきた。

「みかん食べますか?今日採れたんです。どうぞよかったら」

アンガールズの山根さんにちょっと似たその人は

「大変なお仕事ですよね。ご苦労さまです」と労い、みかんを分けてくれた。

「そんな、仕事の依頼を受けてやってるだけですから」

遠慮なくいただいた。


いただいたみかん 他に10数個

家に持ち帰ってさっそくいただきました。

ちょっと酸っぱかったけれど、ありがたい気持ちになりました。



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