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語学学校に関する当たり前のことから、ちょびっと裏側の話まで。

一般的に、留学すると、語学学校に行くと、英語力が伸びるといわれているのはそれなりに理由があります。ちょっとわかりやすく説明してみましょう。

語学学校に通うと月曜から金曜日、毎日4時間程度の授業があります。4時間といっても1時間が4つの場合もあれば、50分を5つやるといった場合もあります。とにかく合計すると週で20時間ほどの授業があります。

そしてこれを10~12週すると、(200~240時間授業を受けると)たいていの人は1つ上のレベル・クラスに上がります。

週20時間というのを、平日7日にすると約毎日3時間弱になります。留学ができないけれど、語学を伸ばしたいとあれば、これだけの時間が必要とも言えます。


国籍比率のジレンマ

日本人ばっかり、中国人ばっかりという国籍比率が偏った語学学校よりは、国籍比率が偏っていない語学学校のほうが一般的に魅力的に映ることでしょう。でも、学校全体の国籍比率と各クラスの国籍比率はまた別のお話です。

大雑把にいうと、アジアよりも南米、南米よりも欧州の人のほうが、入学した時点ではレベルの高いクラスにいる確率が高いです。つまりレベルの低いクラスには、アジア人が多くいるという可能性が高いわけですね。

(日本人)留学経験者が、「クラスに日本人ばかりだった」というのは、ここに一因があるのです。

そして、真ん中くらいのレベルで、アジア3割、欧州3割、南米3割、そのほか中東など1割といった感じの国籍比率になったとしましょう。

アジアの人は文法および読み書きが得意で、間違えるのが恥ずかしくて会話が不得意な傾向が強いです。一方、南米の人は文法および読み書きが苦手で、正確性には欠けるけど会話には積極的です。

そうなると南米の人のためにも授業で文法もやらなきゃいけないわけですが、アジア系の人にしてみれば、文法よりも会話に力を入れてほしいと思ってしまうわけですよね。

語学学校のクラスはあくまで1クラス15~20人程度。家庭教師ではないので、自分のためだけに特化した授業ばかりではないことは多少なりとも覚悟しなければなりません。


ヨーロッパ系の言語と英語の関係

オーストラリアの語学学校をみると欧州からの学生数はアジア系ほど、南米系ほど多くありません。(近いイギリスを選ぶ確率が高いのではないかと思います。)

欧州からの学生の全体像として、一番英語が苦手な人達はおそらく東欧。その次が中欧や南欧あたり、その次は西欧の人たちと言いたいところですが、これは大雑把な区分で、細かい部分は国によって人によって違います。

はっきり一つ言えることは、北欧と呼ばれる国に近い人であればあるほど、語学学校にい(か)ない傾向にあります。

欧州の言語の近さを示した研究結果をみると、その理由も納得するところですね。


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環境保護活動をしているスウェーデンのグレタさんという方は確か15歳くらいの時から、英語で会見などをしていましたね。どういった家庭環境なのかはわかりかねますが、北欧であればきっと15歳でそれなりの英語を喋るということは珍しいことではないと想像してしまいました。


あまり知られていない語学学校の話:夜のコース

たいていの語学学校は9時頃の開始で、30分~1時間弱の昼食休憩をはさんで、14時頃に終わるものだと思います。

大都会の学校ともなるとそれとは別に、17時~21時頃の授業、つまり夜のコースを受ける生徒がいます。一般的に、昼よりも夜のほうが人気がないため、生徒集めのために夜の授業料が安く設定されていることが多いです。半額とは言いませんが、6~7割くらいの値段であることも珍しくありません。だからといって先生の質が大きく劣るわけでもないようです。

スマ留なんかはこういった夜のコースに誘い、値段を抑えるアドバイスをしています。例えば、2週間の休みをとって昼間は観光、夜は勉強と時間を無駄にしたくない方にもおすすめのプランです。

ただ、夜のコースは昼間にお仕事を持っている人が多いです。そうなると遅刻や欠席の割合も昼より多いのが一般的です。真剣に語学を伸ばそうとする人がいないわけではないのですが、勉強よりもお仕事第一という人が昼間より多い傾向があります。

*語学学校の学生でもアルバイトが認められているオーストラリアならではだし、夜のコースを開講しているのも仕事が多い大都市ならではの側面かもしれません。

あまり知られていない語学学校の話:留学エージェントだけに来る割引料金

留学エージェントで働いているとこれびっくり、すべての語学学校ではないのですが、この業界では国籍別の料金を取り入れていることを知りました。

一見不公平に見えますが、実際、各国の物価は同じではありません。料金を統一してしまえば、物価の安い国の人たちは語学留学を諦めることになりますし、学校内の国籍比率の偏りを生み出す原因となります。

上に書いたように、生徒としては国籍比率に偏りがない学校を希望しているわけですから、学校もその希望に答えたいと思っています。例えば、特定の国の人が少ないなと思えば、割引キャンペーンをして集客します。もちろんその逆もあり、多すぎるなと思えば割引はしません。

こういった割引 情報はほぼ100%学校のウェブサイトには載りません。留学エージェントを使うことのメリットの一つといっていいでしょう。

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