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お金がなくて留学できない。そんな人にコペルニクス的発想。

こんにちは留学アドバイザーのSAです。

ちなみにタイトル画像は天動説を最初に訴えたといわれるコペルニクスの似顔絵らしいです。

さて、留学するほどの時間と予算がないけれど英語を伸ばしたいという方にすこーし考えてほしいアイデアを書いてみます。


1.留学すると1時間あたりの授業料はどのくらい?

語学留学をすると、どのくらい英語の授業があるかご存じですか?

意外と知られていないことだと思うんですが、1週間に20時間程度の授業を受けることになります。毎日4時間を平日5日受けるイメージですね。

メジャーな英語圏の国だと、激安は1週間で2万円くらいの授業料です。高いところだと4万円くらい。まぁ間をとって週の授業料は3万円くらいということで話をすすめましょう。

3万円はらって、20時間の授業をうける。つまり1時間につき1500円かかっているということです。

こう聞いてみると意外と安いなぁというのが僕の感想です。日本の大手の英会話スクールをみると1時間で4000~5000円という数字を見ますからね。

1日あたり4時間の英語に触れる。それが平日5日ある。語学留学をすると語学が多少なりとも伸びるのは、毎日ある程度の時間英語に触れる環境があるからです。

しかしながら、実際に留学するためには、航空券や交通費、家賃に食費に保険なども必要です。そういった授業料以外の費用を上乗せして考えてみましょう。


2.授業料以外にかかる費用を、授業料に上乗せすると?

1年語学留学すると総額は300万円なんて言われています。実際は、この数字よりも上下します。でも、計算しやすくするためのわかりやすい数字ということでご勘弁を。

上の週3万円の語学学校に通うケースでいうと、3万円×50週≒150万円が年間の授業料です。単純に言って、300万円のうちの約半分は、授業料じゃないわけです。

つまり20時間×50週≒1000時間の授業を受けるために、300万円かかっているわけです。

1年の語学留学をすると1時間の授業を受けるため、実質的には3000円払っているわけになります。

3.さぁここでコペルニクス的発想。

…ということはですよ?頭の良い人ならお気づきかと思います。

もし日本で英語ネィティブの先生の授業が、1時間あたり3000円以下で受けられれば、語学留学と比べて一概に高いとは言えない気がするのですよね。

もちろん、留学では学校外である放課後にクラスメートとおしゃべりすることもあるでしょう。滞在先で一緒に住む人たちと交わす会話もあるでしょう。こういった経験は勉強時間として含んでいません。

そういうことを鑑みても、ネイティブスピーカーに1時間で2000円払って教えてもらうというのは、決して悪いことではない気がするのですよね。

もちろんネイティブスピーカーですから、しっかり学校で先生になる教育を受けてきた人とも限らないのですよね。なので、選べるのなら大卒だとかそれなりに教養のある人など、多少選んだほうがいい側面はあります。

語学学校の先生、特に経験ある先生なら良いプランをたてて授業をしますからね。

ちなみに語学学校の場合だいたい15人以上のクラスメートがいるわけです。1時間あたり2000円で、少人数なら猶更効果は高いように思えるのです。どうでしょう?時給2000円上げるから1回2時間授業してよと受け付けてくれる大卒の英語ネィティブスピーカーって探せばいるような気がするんです。


4.3ヶ月留学で得られるものを、日本で体験するには?

ちなみに3ヶ月ほど語学留学すると、日本人人気の高いところは100万円近くかかります。語学学校には12週行くこととなります。週20時間で計算すると計240時間。授業1時間当たりの価値は、4000円を超えるのです。

もし240時間、ネイティブスピーカーに1時間につき2000円払えば、単純計算48万円。100万円の予算があるのなら、それこそ500時間に相当します。500時間といえば、半年(25週)語学学校に通うのと同じ効果得られるわけです。

話しはそんな単純じゃない!

…と思うかもしれませんが、結構良いアイデアだと思うんですよね。100万円は無理でも50万円ならなんとかなりそうという人は少し考えてはいかがですか?

まずはとにかくたくさんの量の英語を聞かないと、リスニングって身につかないですからね。

例えば…、大学生で留学はしたいけれど、休学はしたくない…という方にはいいでしょう。あるいは毎日1時間なら時間を作れる社会人なんかにも考えてほしいところです。

もし高校を卒業したら外国語の専門学校に行こうなんて思っている人も、ネイティブスピーカーの授業がどれだけあるのか?1時間あたりの授業はどのくらいの費用がかかっているのか?を調べるのもいいと思います。


5.大学生の長期休暇を活かしてみる。

さて大学生であれば、だいたい夏休みと春休みは2か月程度の時間が取れます。

例えば2か月≒60日間、毎日4000円払って、ネィティブスピーカーに1日2時間英語を教えてもらう。120時間で費用は24万円です。

繰り返しますが、留学すると週に20時間の授業がありますが、120時間をこなすためには、6週間の滞在が必要です。6週間の短期留学でもきっと50万円は必要だと思います。そういう意味でも半額で収まるわけですから、やっぱり一考の余地ありだと思います。

もちろん英語の授業を受けたらある程度復習なり、次回の予習や準備をしたほうが効果は高いです。今日上手くしゃべれなかったところを繰り返して練習してみるとかそういうことも必要です。

でも大学生なら、こういう方法もちょっと考えたほうがいいんじゃないかなと思うわけです。


6.語学上達へのポイント

この時注意してほしいことは、24 0時間をどのように配分するか?です。

個人的には週末関係なく毎日2時間を120日。それが無理なら週6日を20週、週5日を24週と、とにかく次回までの間隔があいてしまうと効果は薄れるでしょう。

日本の英会話スクールの効果が低いといわれる所以は、週1回や2回の頻度にあると言われています。残念ながら間が空きすぎているのは否めません。

極論をいうと毎日8時間を30日するのと、毎日30分を480日行うのとどちらがいいでしょうか?前者はきっと精神的に参ってしまうだろうし、後者は1回の量が少なすぎますよね。

となると1回の量を1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間…とどのあたりにするのが良いかを見極める必要があります。社会人となると毎日2時間は結構きついかもしれませんよね。

あくまで僕は2時間を120回としましたが、ただただ英語を聞くだけではなく、自分で復習し、理解度を上げる行為も忘れてはいけないと思います。



7.お金を払うことに意味がある。

「外国語上達法」というチェコ語を勉強していた、千野栄一さんという語学学者が書いた名著があります。エッセイ風なのでとっても読みやすいのので、一度読んでみてください。

著者が、チェコ語だけじゃなくてロシア語も勉強しているS先生に語学上達の秘訣を聞きに行ったときのエピソードがあります。語学がお上手なS先生なら外国語上達に関する特別なコツ、秘訣をつかんでいるのではないかと期待して質問したそうです。そして、返ってきた答えは、

お金と時間

…というものでした。著者にとっては、気の抜けるような返答だったようです。しかしよくよく考えてみるとそれは至極真っ当なことだとも思ったようです。

実際S先生は、結婚相手にお金を払ってロシア語を学んでいるとのこと。みなさん信じられますか?

結局、人間お金を払うことで真剣になる。語学学習にかかる費用をケチりすぎてはいけないと著者は結論づけています。

はい、これ留学エージェントとして多くの人を見てきた私も大いに頷けることです。結局金かよと思う方もいるかもしれませんが、たとえ同じ予算の留学だとしても、外食費や娯楽費を抑えて、語学学習に1円でも多く使おうとするのか、せっかくの海外生活だからと旅行に行く費用を貯めておくのか、やっぱりそういう所で差がでてくるものですからね。

語学習得に高いお金が掛けたくないという方は、図書館で英語の参考書を借りて、無料の英語アプリをダウンロードして、一度真剣にやってみてください。もちろん安い方法で勉強すること自体は否定しません。それでぐんぐん英語が伸びるのならそれが一番いいのです。

大金を払うというのはなかなかできることではありませんよね。まぁでもそこが一つの分かれ目といえば分かれ目かもしれません。

ちなみに語学交換、Language exchangeといって、お互いの母語を教えるような形をとるくらいなら、お互いに自腹を切りあった方がよいというのもわかります。

結局、語学上達の道は、どうしたら自分が勉強するだろうか?ということを自分に問い続けることだとも思います。


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