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見る尺度、知る尺度、時の尺度

観察は楽しいです。
ルーペや顕微鏡で拡大すると
細かなディティールがしっかりと捉えられ
当たり前のように肉眼とは違った景色が現れます。

このプラチナルチルクォーツの表情を
前回の投稿で”緻密な織物”と例えたように
密度高く規則的に内包物が折り重なり
まさに光沢ある布のように、
角度を変えるたびに光を美しく反射させています。

クォーツは高温高圧の水に僅かに
溶け込んだ珪素が冷やされ結晶になったもので、
結晶の成長のスピードは1mm大きくなるのに
おおよそ100年の時間を要するそうです。
人の一生で考えたら1mmに満たない
砂粒程度にしかなりません。

そんなことを考えながら
地中深く過酷な環境の中で、
自分の生きてきた時間は一瞬と思えるくらいの
果てしない時間をかけ形作られ、
偶然に土の中でから現れ
人に拾われ、磨かれ
遠く世界中から遥かな旅を経て
今この手の中で美しく存在していることを
想うと嬉しくなります。

リングの制作は順調に進んでいます。
次回は完成した姿をお披露目いたします。

日向 龍

Platinum rutilated quartz ring
1月26日(金)12:00- 西荻窪店/オフィシャルサイトにて同時発売

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