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フードデリバリー事業の販促物デザイン おせち

株式会社Mobility Technologiesが運営するプレミアムフードデリバリーサービス、GO Dine。2021年 – 2022年の年末年始、おせちをデリバリーするサービスを実施しました。それに伴いカタログ冊子を刊行。GO Dine Magazine同様、都内のタワーマンションを中心にポスティング配布しました。

百貨店おせちカタログの真逆をいく

おせちカタログといえば、百貨店。お正月仕様のデコレーション、暗く重々しい配色、紙面にびっしりと並んだ見分けのつかないお重写真・・・
GO Dineが厳選するおせちの中には、もともと常連さんにしか販売していなかったレアものもあります。ですから、エクスクルーシブなデザインを施すことを心がけました。

  • お正月仕様のデコレーションは一切使わない

  • 紙の白さを活かすレイアウト

  • お重サイズや賞味期限など、詳細情報の一覧性

装飾は施さず、写真とタイポグラフィで。

表紙には、人物が給仕をしている写真を採用。ありふれたお正月仕様のデコレーションは使わず、リアルな日常に寄り添った、物語の始まりを想起させるビジュアルを目指しました。

ゆったりと間を使い、紙の白さを活かす。

おせちカタログでよく見かける、伊勢海老ドーン!という見せ方はしません。自然光による柔らかい印象の写真を。ゆったりと間を使い、紙の白さを活かしたレイアウトを。

バタバタする年末年始は、お届け時間も気になるところ。
お重のサイズ、格段ごとの料理説明。

何人前の料理がどのくらいの大きさのお重に入っているのか。賞味期限はどのくらいだろう。元旦の午前中はバタバタするから午後に届けて欲しいな。
料理以外の要素も、おせちを選ぶ決め手になります。そういった情報を比較検討しやすいデザインに。

「分とく山」さんのおせち。
なんと、からすみや数の子は約2か月かけて仕込むとか。

本誌の巻頭特集は、世界的グルメガイドの一つ星に輝く日本料理店「分とく山」さん。とても手が込んでいるプレミアムなおせちですが、実際に食べてみると、どこか日常の延長のような優しさを感じさせます。この「日常の延長のような優しさ」が、本誌のデザインの軸になっています。

上質紙、悪くない

今回は予算が限られていたので、思い切って上質紙90kgを選定してみました。

これが意外と悪くない。インキの落ち着きが、我々が描く「日常の延長のような優しさ」そのもの。
マットコート紙という選択肢もありましたが、インキの光沢がコンセプトにそぐわないため、見送りました。

仕様 : A4サイズ仕上がり 中綴じ製本 16ページ
印刷(表紙) : オフセット4色
印刷(本文) : オフセット4色
用紙(表紙 / 本文) : 上質紙 90kg

いかがでしたでしょうか。本誌を手に取ったユーザーの方々に、新鮮な気持ちでおせちを選んで欲しいと思い、デザインを担当させて頂きました。
フードデリバリー事業はまだまだ新しい分野。フード業界の既存イメージに惑わされることなく、新しい表現を模索していきたいものです。

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