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AI時代で消える写真、消えない写真、どんな価値が写真に残るのか

どうもはじめましてこんにちはこんばんは!
フォトグラファーのクロカワリュートです

AIでイラスト生成だとかChatGPTだなんだと昨今話題になっていますが、今日は我々職業フォトグラファーにとって怖い話に触れてみたいと思います。

AI・3DCGの時代のお話

早速いくつかリンクを...

はい、もう怖いです。
というわけで、お仕事としての写真撮影、フォトグラファーにとっては厳しい時代がやってきます。というよりもうやってきています。

僕がやばいなーと思うことを簡単にまとめると…
3DやAIなどを使った画像合成技術、画像生成技術がものすごいスピードで進化して、人物写真であれば、ベースとなる身体のデータ(写真・3Dデータ問わず)さえあれば、モデルさんやタレントさんの顔のデータをはめて画作りが完成してしまうわけですね。昔でいうアイコラ的なことではあるんですが、精度と速度が業務レベルになってしまったと。

現状の話だけでいえば、それらを使いこなせる人の数とコストとクオリティとのバランス、事例の少なさでまだメインストリームではない、まだ。
でも、数年以内には事例は相当数増えるのは間違いないでしょう

事務所さん目線で言えば、写真出演の仕事は顔写真やデータの提供だけで済み、タレントさんやモデルさんを写真撮影のためだけに撮影現場に向かわせて撮影させる稼働コストがなくなる。
ご本人の写真撮影仕事の稼働は減るが売上は維持でき、その分番組や配信やイベントなどご本人が動かないと成り立たないお仕事での稼働が増やせる、と。
また、データとなれば髪型や体型の自由度も増すわけですから、写真撮影に向けて髪色や髪型の制限や調整もなくなる上に、体型の維持調整も必要なくなる。
写真、グラフィックへの出演のお仕事は版権ビジネスのようにすらなり得る。

こんな近い未来はたやすく想像できてしまうわけです。
こわいこわい。

そんな「写真じゃなくていいじゃん、顔だけデータすげ替えればOK」な時代がやってくると、写真はすべて駆逐されてしまうのか、というとそうでもないな、という話をしたくてnoteを書いています!!

写真の価値について

前置きが長くなりましたが、ここからが僕の書きたい本題です。
そもそも写真が写真である価値とはなんなのだろうか。

昨年後半、学のない頭を絞ってたくさん考えました。
写真だけの価値とは、代替不可能な写真の強みとはなんだろうか。
すべてを網羅できているかはさておき、僕として思い当たったのはこちらです。

  1. 記録の価値

  2. 体験の価値

それぞれを詳しく紐解いていきます

記録の価値

現実世界で実際に起こった事象の記録という価値です。
記録というと、事件や事故や歴史的な何かを思い浮かびますが、それ以外でももっと身近なものでもたくさんあります。
晩ごはんの写真でもいいし、お子さんの七五三の写真でもいい。
二度と訪れないであろうかけがえのない一瞬であること、再現性の必要がない瞬間の価値
この価値ばかりはAIや3Dデータでは代替できないのではないでしょうか。

体験の価値

これは撮影とその前後の体験そのものに価値が宿るというものです。
記録の価値にプラスされるようなものも多いかと思います。
旅行の写真、七五三や成人式の写真、アイドルとの2ショット、どれも体験が素晴らしい、愛おしいからこそ写真を撮る、記録する
そういう写真、その体験はもちろん、AIや3Dデータでは代替不可能です、きっと。

逆にこの2点が弱いものはAIや3Dデータなど写真以外の手段への代替が可能なのかなと思います。
僕がメインでお仕事している広告写真なんかは、まさに。
モデルさんやタレントさんの笑顔一つ、顔の角度一つが、二度と訪れないかけがえのない一瞬ではあるものの、レタッチや合成などすでにたくさん行われており、生っぽい記録性よりも大衆の希望や夢の再現を創作している要素が強いからです。
創作が好きなので僕は広告のお仕事が好きですし、そのフィールドをメインに稼働していますが、創作だからこそリアルである必要が薄いものも多く、写真以外でも代替が可能なもの多い。
ビジュアルをプランニングする側の目線で言えば、手法が増えて楽しい時代ですが、手法の一つであるフォトグラファー業の従事者としてはなかなか難しい時代です。

筆者の作品は良くも悪くも絶対に写真でないと成立しない、わけでもない…

じゃあ仕事的側面で見て写真としての必然性が高いものはなんだろう、と考えるとざっと思い当たりのは以下です。
プロフィール撮影、家族写真、ペット写真、七五三などの思い出記録写真、学校行事の撮影、その他記念写真全般、報道写真、景色や動植物などの自然の記録写真、都市景観写真etc...
どれもこれも記録の価値か体験の価値が関わってくるものばかりだと思います。

あとは、シンプルに「AIや3Dで絵を作るより撮ったほうが早いモノ」ですかね、ブツ撮りとか

まとめ

今と近未来の話なので、不確実なもの、予想の範疇を超えないものが多い話でしたが、改めて写真の価値を考えるいいきっかけにもなりました。

写真の価値を改めて自身で探ってみたことで、「記録と体験か〜なるほど」と自身の写真との向き合い方も変わったように思います。

時代の変化は早いですし、ピンチはチャンス!とお仕事への取り組み方もどんどん変えていくのも面白いかなと思うのでした。

それではまた

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