家間 碧

いえあい あお と読みます。 思ったことを思ったときに書きます。 学生。脳直、詩の…

家間 碧

いえあい あお と読みます。 思ったことを思ったときに書きます。 学生。脳直、詩のような物、 備忘録

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【創作詩】来たるべき死の為に

アルバムが戸棚の奥に 開かれもせず眠る日が どれほど満ちていた事か あの人がくれた些細なメモや 母が名前を入れたノートを 捨てられるようになった日に 私は“こども”を辞めました 夜を目指して静まる空に 月を追いかけ続ける星に 液晶の前で溺れる闇に 何も成せずに迎える朝に 見知った影が西日に揺れる 古びたポットを火にかけながら 私好みの味を知ってる 見知った影が西日を揺らす 暗いバルコニーで船を漕ぐ 私の ゆめの 隙間で 憎しみとは、忘れた頃に 善人の顔で迎えにくると

    • 【創作詩】厚化粧‑私の物と思うこと

      指先に触れた春 眦で光る夏 歪み、綻びが見えぬよう 嘘と紅を塗り重ね 悩み、喜びが漏れぬよう 染まる頬を塗り潰し 誰が為に咲く花を 私の為と思うこと 皆の物で在る月を 私の物と思うこと 口先で実る秋 面影もなく溶けた冬 私の為にした善を 君の為と思うこと 私の物である罪を 彼女の物と思うこと この窓際に散る花を 私の命と思うこと 夜が明けたら刺す熱を 私の明日と思うこと 瞬きする間に実る果を 私の恋と思うこと いつかは溶けるあの雪を 君の心と思うこと

    【創作詩】来たるべき死の為に