母のこと③

新年を迎えてすぐ誕生日を迎え57歳となりました。ふと母は57歳の頃 どんなふうだったったのだろう、と考えました。母が57歳の頃、私は24歳でした。ちょうどいろいろあって こちらに越してくる頃でした。私が急に会社を辞めて東京に住む夫の元へ行く、と言い出したので 両親はとても驚いたと思います。 
いろいろあったので 言い合いの末に勝手に家を出てきました。思えばとても悪い事をしました。私は子供じみた大人だったのです。今は どう考えても 私が悪いのですが その時はそれしかできませんでした。
母との言い合いの際に 「もう産まなかったと思ってあきらめる」と言われました。母にそんな言葉を言わせるなんて。 今でも忘れられない一言です。父ももちろん母の味方で母のこと、庇っていました。(意外といい夫なんですね。)

晩年、体調を崩した父母の家を全て処分し、こちらに引き取って看取りで亡くなる時に やっと謝ることができました。もちろん そんなの私の自己満足です。認知症もすすんできていた母がそれを聞いて どう思ったかは わからないです。でも やっぱり謝らずにはいられませんでした。自己満足だとわかっていても。残念ながら私は最後まで自分勝手な娘でした。その後は父も見送り、両親ともにいなくなりました。

現在は娘からキツい事を言われるたびに 母の事を思い出し、自分と重ね合わせるようになりました。私はやっと、娘からキツい事を言われた時の母の気持ちがわかるようになりました。

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