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Vol 1.0 カーブミラーの病院 社保田川病院とは何!?

福岡県田川市にある社会保険田川病院。その姿を地域住民の皆様に少しずつでもお届けしようとはじまったのが、「ひとちゅう新聞」です(今年度より紙媒体で定期発刊)。
※本サイトは、同新聞をインターネット上でも気軽に読者の皆様に閲覧できるようにとはじめたもの。


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ついに見せた真実!!

田川市にある後藤寺の病院と言えば社会保険田川病院(335床)。「地域がん診療連携拠点病院(国指定)」や「地域医療支援病院(県指定)」等の認定を受けている田川地域の基幹病院だ。同院には、ここ数年で3回もテレビで取り上げられることになった謎のカーブミラーの存在がある。もはや『カーブミラーの病院』との認知度の方のが高いのではないかと語るのは、同院の施設維持管理を担う業務課長の宮﨑氏。同氏に各メディアで取り上げられた病院屋上に設置された謎のカーブミラーの存在理由を聞いた。

社保田川病院 業務課長 宮﨑氏

関係者から寄せられるコメント

(同院 業務課長 宮﨑氏)
「最初に取材が来たのは、全国区の番組である「ナニコレ珍百景」だった。その後、福岡のローカル番組の「ももち浜ストア」、そして「福岡くん」、いずれももバラエティ番組だ。最初に放送局から問い合わせがあった時にはなぜうちがテレビに?と半信半疑だった。カーブミラーの謎は、私は務めが長いので知っていましたが、ほとんどの従業員は、なぜ屋上にあのカーブミラーが設置されているのかは知らないでしょう。何度も何度もテレビに取り上げられているので、もしかすると既にご存知かもしれないが、あのカーブミラーが設置された時は重要な役割を果たしていたのです。

それはボイラー室から出る煙を確認するという役割。今のボイラー室は、新館の地下に設置されているので、もうその役目は終えてしまったのですが、撤去費の問題で、最終的には旧館の屋上に置きっぱなしになっているのです。カーブミラーは、2年間という短い使命だったのですが、その役割を果たした今でも、ずっとここに立ち続けているのです。

実は、その煙を確認するというのは、設備関係の法律で定められていることで、異常な黒煙が出てないかをボイラー技士が目視するために、カーブミラーを使っていました。しかし、結局その2年間は順調にボイラーが稼働していたので、異常な黒煙を検知することはありませんでした。つまり、こののどかな景色をただ眺めるだけにとどまったというわけです。本来カーブミラーの役目としての黒煙を検知するという仕事を全うすることなく、その使命を終えたといった感じでした。それで、一番最近取材を受けたテレビ局のディレクターさんから「もう一度、その果たすべきだった役目をこのカーブミラーに果たさせてあげてはどうだろうか」との提案があったのです。ここで長年立ち尽くす彼(カーブミラー)を見て、そうだな、是非仕事をさせてあげたいなと思って、煙を見せて上げることにしたのです。テレビ局のスタッフの皆さんの協力もあり、煙を炊き、(安全性に配慮した上で)最終的には、カーブミラーは本来みるべきだった煙をみることができました。そろそろ、サビも酷くなってきたので、取り外しも検討しなければならないと思っていましたが、このカーブミラーも煙をみることができたので報われたのではないかと思います」
(同院 業務課長 宮﨑氏 談)

院長も知らなかった謎

(院長 黒松 肇 談)
「テレビの取材は大変有り難いことではあるのですが、カーブミラーばかりなので、本当は田川病院のことをもっと地域の皆さんに知って頂きたいです。当院の医療のことはメディアに取り上げて頂く機会はなかなかないので、もう自分たちでやるしかないですね」
と院長の黒松は語る。

そこで当院の真の姿を地域住民の皆様に少しずつでもお届けしようとはじまったのが、「ひとちゅう新聞」なのである。
※本サイトは、同新聞をインターネット上でも気軽に読者の皆様に閲覧できるようにとはじめたもの。

使命を知る

社保田川病院のMission(使命)

(院長 黒松 肇 談)
~社保田川病院の使命とは何か~
私が院長になってから、田川病院の田川市郡地域に対する「存在意義」というのを改めて明確にしなければならないと思い、この地域の実態を調べたり、職員と一緒になって、議論してきました。その中で私達が気づいた地域環境の大きな変化や課題が次のようなことだったのです。

『第1の課題』高齢化と人口減少

田川医療圏の人口減少率、高齢化率は福岡県内で最も高い。介護系の各種調査では、田川市郡の高齢者の生活状況は、運動、転倒、閉じこもり傾向、口腔機能、認知機能、うつ傾向等の指標で、他の地域に比べてリスク該当が高い傾向となっている。
『第2の課題』急性期医療ニーズの減少と流出
田川地域の急性期の医療ニーズは既に減少の局面に転じている。実際に新入院患者数も年々減少し、様々な努力を重ねるも大幅な改善の兆しはない。人口減少によりニーズそのものが減ってきているのである。
『第3の課題』回復期、在宅医療機能の不足
公的データによると田川市郡のリハビリテーション、在宅医療、そして、医療・介護連携に関わる医療行為が地域として少なく、医療と地域を繋ぐ取り組みに課題があることがわかった。
『第4の課題』健診・予防医療の空白地帯
地域に健診を行う施設が少なく、予防医療が行き届いていないことである。

そしてーーー
これらの課題に対して、当院が発揮できる機能は何かを考え、これからの当院の価値をより一層高めていけるように、経営ビジョン『ひとちゅう~人生100年を支えるひと中心の医療』を定めました。創刊号では、まず、地域の皆さまに社保田川病院がいったいどんな病院なのかを知って頂きたいという思いから、下図のように当院全体で持つ機能を紹介させて頂きたいと思います。

トータルでワンストップな当院の姿

当院の姿を一言で言えば、「トータルでワンストップ」ということです。
「救急医療」と「がん」を中核の機能として、「健診→手術/治療→リハビリ→在宅支援」と一貫して対応できる機能を有しています。患者さんを患者さんとだけ捉えるのではなく、元の生活がある"人"としてトータルにサポートしていく機能を有しています。

そして、図の左部分は病院のハードウェアをまとめています。
✓令和5年6月に新装オープン、地域の皆さんの健康管理を支援する「健康管理センター」。いわゆる健診施設。
✓救急や手術後の集中管理をするための「ハイケアユニット(HCU)」。
✓手術後一定期間の治療後にリハビリを集中的に行う「回復期リハビリテーション病棟。」
✓在宅復帰へ向けて日常生活機能の維持・向上を目指し、自宅復帰へ向けて様々な家庭生活環境を見据えて整えることを支援する「地域包括ケア病棟」。
✓在宅医療・支援の実行部隊としての「ケアプランセンターと訪問看護ステーション」。当院直営の事業所であり、入院生活から在宅生活へスムーズに対応。

図の右側には、総合的な機能を担保する複数の診療科を記載しています。これらの診療科の総合力をもって、地域の皆さんの治療を院内で可能な限り完結できるような体制を敷いています。ここに記載のある診療科は、全て当院の常勤医師で対応しております。

私達の使命は、「地域の身近な存在として、健康と命を守り、安心と届けることである。そして、地域の"活力"を生み出すこと」と定義しています。今後も紙面の余す限り、当院を身近に感じていただけるように積極的に情報発信に努めてまいりますので、是非ともよろしくお願い致します。
(院長 黒松 肇 談)

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