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歌集

23
これまで詠んだ短歌をまとめています。 短歌は独学です。
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本命か義理チョコなのか勘繰って
気づけば春の嵐の中で

約束を交わしたことも忘れ去り
僕らそれぞれ我が道をゆく

「会いたい」のたった4文字言えなくて
電線みたく雁字搦めだ

感情はいくら捨てても溢れ出る
それならいっそリサイクルする

浮かんでる雲の群れたち目で追って
そのまま君を思い浮かべる

色付いて音一つせず散っていく
その様まるで恋のようだな

観覧車 一緒に乗ってみたいけど
「ベタ過ぎでは?」と躊躇している

この街のどこに行っても君がいる
僕ら思い出 作り過ぎたね

12月 今年も残り1ヶ月
年末ジャンボ当たればいいな

最終のバスが来るまで
液晶の上でサンタの戦略を練る

紅葉にあまり興味はないけれど
意味はあるのさ 君がいるから

13℃ 白い吐息は出ないけど
ふかした煙 真っ直ぐ昇る

寒い日も君がいるから温かい
細く冷たい手を取り思う

思い出はセピアではなくフルカラー
忘れられないほどに鮮明