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映画感想文「いつかの君にもわかること」淡々とした語り口が余計に泣ける。秋の夜長に

個人的にかなり好きな映画。

もっと泣かせる演出できるのに、そんなことはせず。淡々とした語り口なのが、逆に心乱す。

窓拭き職人のジョンは4歳の息子を育てるシングルファザー。仲睦まじく暮らす2人であったが、ある日ジョンは突然の病で息子を残して行かねばならぬことになり、運命を呪う間も無く、自分の代わりに息子を育ててくれる家族を探そうと奔走する。

という物語。

もう、これだけで泣かせる要素満載。なのに、ひたすら抑えめの演出なのが好感持てる&余計に涙を誘う。

なんと言っても、息子がめちゃくちゃキュート。このキャスティングが最高。

ただでさえ4歳なんてどんな子だって可愛い盛りなのに、この子役ときたら、「一体どこで探してきたんだ!」と、驚きのあまり叫びたくなるくらい、すごーく、可愛い。

その無邪気な笑顔をみてると本当に切ない。

こんな幼子を残して逝くなんて、どんなにか口惜しく無力さに苛まれることか、としみじみ思う。

そして、息子の家族を探す活動の中で、ジョンがどんな生まれ育ちで、いままでどんな人生を送り、どういう価値観なのか、段々と透けて見えてくるのが興味深い。

最後に、一体どんな家族が選ばれるのか。

そんな謎解きもある。

すでに公開は終わっているが良き映画であった。しみじみしたい、秋の夜長に最適。

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