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2016年8月14日

スマキス担の私にとって一生忘れられないだろうこの日のことを、それでもどこかに記録しておきたくて、キーボードを叩いています。
2016年8月14日の、日記。

この日はわたしにとって、少し前から楽しみで仕方が無い日だった。
なぜなら、Kis-My-Ft2のツアーの福岡公演、オーラスの日。運良く取れたチケットがどういうわけだかアリーナの目の前っぽいブロックだったもので、今年の自分の席運の良さに恐怖しながらこの日を待ち望んでいた。待ち遠しくて仕方がない日だったのだ、わたしにとって。

少し不安なニュースを目にしたのは、8月13日の夕方だっただろうか。
SMAPが、明日解散を発表する。サイゾーのそんな見出しが、Twitterにちらほらと流れてきた。

わたしのスタンスは「本人たち以外からの言葉は、事務所発表であっても信じない」。だからその時はそのニュースを信じたわけではなかった。記事自体、開いてもいない。具体的な日付が出ていることを不安に思っているフォロワーさんも居た中、わたしはその見出しを一笑に付していた。

8月13日の深夜、遠征に向けた荷造りを終えたわたしは、錦織圭の準決勝をテレビ観戦していた。だけど、日頃の寝不足が祟ったのか、第1ゲームの途中で寝落ちしてしまって。確か、目が覚めたのは8月14日の午前2時頃だった。今何時だろう、と思ってタブレットを見て、そこでLINEのニュース速報を目にした。

どこか冷静に、ジャニーズWebを開いた。そこで「お知らせ」を見つけて、クリックした。信じられないとか、悲しいとか辛いとか感じる余裕もなく、ただただ呆然としていた、と思う。何が起こっているのか分からなかった。翌朝が早いから寝なきゃ、と思ったんだけど、当然睡魔なんてやってこなくて。それでも、どうにか、3時間くらいは寝たんだろうか。朝なんか来なきゃいいのに、と心の底から願った。あれほど楽しみにしていた8月14日だったのに、福岡なんてもうどうでもよくなっていた。

翌朝、予定してたよりも30分以上早く目が覚めた。わたし以上にSMAPが好きな母は大丈夫だろうか、どんな顔で母に会えばいいんだろうか、と案じながら階段を上り、2階でテレビを見ていた母に「おはよう」を言う。「わたし、今日、福岡なんて行ってる場合なのかな」そう訊いたわたしに母は、「まあ、家にいても何かできるわけじゃないから」と答えた。
こちらを見ずに答えたその声色は、1月13日と同じ、とても穏やかなものだった。いつもだったら、「浮気者!」「おじさんより若者に走るのね!」なんて軽口を叩いてくるくせに。

新幹線で福岡に向かっている間、一人で黙っていると涙が出そうで、ずっとTwitterを見たり、離れた席に座っている妹(千賀担、SMAP好き)とLINEしたりしていた。オーラスなんだから楽しまなきゃ、という気持ちと、こんな気持ちで入っていいのか、という気持ちのせめぎあい。

博多駅でフォロワーさんにお会いして優しい言葉を掛けてもらったり、ドームまでの道中もちょっと気分が落ちる度に「もうすぐきすまいだよ、楽しまなきゃだよ」と、わたしより余程大人な妹に叱られたりしながら、開演20分前くらいにヤフオクドームへ。本当にメインステージの真ん前、しかも最前列。この席で楽しめないのは失礼すぎるな、と思いながら開演を待った。

始まってみたら、不思議なことに、自分でも信じられないくらいに楽しくて。このツアーは結局、名古屋2日目・東京3日目・福岡オーラスと3公演入ったけれど、この日が一番いい公演だったように思う。
「いつもの良いこと、嫌なこと、全部置いていってください!」という北山くんの優しさに涙が出そうになり、「舞祭組の二階堂高嗣でーす!」という二階堂さんの自己紹介に胸が熱くなった。キスマイにとってSMAPは、大好きな、大事な先輩だ。昨日の今日なのだから、キスマイだって色々思うところがあっただろう。そんな中でも彼らは全力で、最高の公演を作り上げようとしていた。だったらそれについていかないのは失礼千万だ。北山くんの言葉に甘えて、全部受け止めてもらうことにして、全力で緑のペンライトを振ることに決めた。やっと、二階堂さんのことだけを考えて見つめる3時間が始まった。

等身大で見た二階堂さんは、率直に言ってめちゃくちゃかっこよかった。知ってたけど、スタイルが良い。あと、思ったより大きい。
「YES! I SCREAM」で見せる笑顔も、「Flamingo」で見せる物憂げな顔も、「I Scream Night」で大量の水に思いきり顔をしかめる姿も、どれもこれで見納めだと思うと尊くて仕方がなかった。「YES! I SCREAM」サビの、二階堂さんの小指が好き。

二階堂さんは、すぐ近くでずっと観ていても、あまり目が合わない。多分いつも、遥か後ろの方や上の方を観て歌い、踊り、手を振っている。その姿が、痺れるくらいにアイドルだった。この人にとってアイドルは、きっと天職だ。
そしてもう一つ、二階堂さんの最大の魅力は、最後までダンスのキレが変わらないこと。誰かと比べたことがある訳じゃないけれど、手を抜かずに動き続けるのがとにかくかっこよかった。

二階堂さんの話をし始めるときりがないからもう二つ三つ、特記事項だけ(笑)。

わたしはかねてから「メガ☆ラブ」の二階堂さんが世界一好きだと提唱している。メガホンを振り回して「せーの!」と掛け声を煽り、最後は「よくできましたー」と上から目線で宣う二階堂さんのクソガキ感が好きで好きで仕方ないんだけど、この日は間奏でその「せーの!」をフライングするという事故が発生。「ごめん!」と苦笑いする二階堂さんがえらく可愛くて、理性が飛ぶかと思った。

「ジョッシー松村のSCREAM」では冒頭、「藤ヶ谷くんが好きな人!」「北山くんが好きな人!」「た、た、玉森くんが好きな人!」のあとに、「舞祭組が好きな人!」で一番の大歓声。「舞祭組」って括りには憂鬱になることも少なくないけれど、それでもわたしにとっては、大好きな中居くんと大好きなキスマイが作り上げた大事な場。それを好きだと叫ばせてくれて嬉しかった。バクステが全然見えなかったから正面のスクリーンで見ていたんだけど、大画面でアップで観ても、二階堂さんは美人。ふっかのかつらが飛んだ後は、いつも心底楽しそうな顔をしていて、観ているこちらまで楽しい気分になる。

それからMCの怖い話!「ネットに流さないで」と言われたから書かないけれど(笑)、話の持って行き方がすごくうまかった。無表情で淡々と話すのも様になっていた。もっと二階堂さんの怪談を聞きたい。

とは言え、この日はなんだかいつも以上に、二階堂さん以外のメンバーのこともちゃんと観られた気がする。
思いついた順に書いていくと、じっくり観て意外な程にかっこいいと気づいたのは藤ヶ谷さん(意外とか言ってごめんなさい、いつも本当に二階堂さんしか観てないんです)。ソロ曲「You’re Liar♡」のダンスを観て、この人こんなにかっこいいダンスをしてるんだ…!と。かと思えば「ヲタクだったってIt's Alright」は目を離せないくらい可愛いらしくて。

一方、同曲の宮田くんは4人のお兄ちゃんたちに囲まれるラスト、本当に幸せそうで。好きなことを貫いて皆に受け入れられる、ということの素晴らしさを再認識させてもらった。

「ALIVE」は玉森くんが人間味に欠けていて最高だった。無表情で無機質に踊る美男子、芸術でしかない。それから「ワッター弁当」は、クッキングラップで踊らない横尾さんが新鮮だったのと、イタマエケントは何度見ても笑う。

ソロ曲といえば「Get Ready」は、“カッコイイ二階堂”を見せてくれる超強火二階堂担こと千賀くんに本当に頭が上がらない。この日は千賀くんが「俺の好きなところ言って?(要旨・以下同)」 と訊けば、二階堂さんが「その前にちょっといい?靴紐ほどけてるよ」と指摘。千賀くんが屈んで靴紐を結び直すと、照れ笑いをはらんだ二階堂さんの「そういうお茶目なところが好きだよ」に、大歓声が上がる。それを黙らせるかのように、「俺は」と掠れた声で話し始めた千賀くんは、ただ一言「全部」。この日もニカ千は尊かった、千賀くん本当にありがとう。エイベさん、お願いだから全公演のニカ千まとめ映像をください。

忘れてはいけないのが舞祭組の「棚からぼたもち」からの、北山くんの「今ナニヲ想ウノ」。中居くんが作った曲を全身全霊で歌う4人と、「みんな普通に舞祭組好きだよねー?」と客席に投げかける北山くん。「舞祭組の次のやつ、聴きたいよね。スルメさん、何してるんだろ」とイヤモニを外して話すその姿に、涙が出そうになった。
もしかしたら、「中居さん」の名前は出すな、と言われてたのかもしれない。あの発言をしたことで、北山くんは大人に怒られたかもしれない。それでもギリギリを衝いた「スルメさん」への言及に、救われた気がした。キスマイも舞祭組もみんな、中居くんのことが、SMAPのことが大好きで、気になって仕方ないんだな、と。
また前後するけど、舞祭組がはける前、横尾さんが北山くんのギターに「手汗~」と言いながら自分の手汗をなすりつけていて。見事に3本の汗の線がついたギターに、爆笑してしまった。そんなギターを奏でて歌う北山くんは、いつもより二回りくらい大きく見えた。

メンステの目の前で見られて一番感動したのは「Flamingo」。周りの人は皆、直前の「Dream Stage」で飛び出てきた銀テに群がっていて、ちょっともったいないなと思ってしまった(とはいえ、隣の席のお姉さんが「緑、どうぞ」って手渡してくれて嬉しかったですありがとうございました)。みかんネットみたいな衣装もいい加減見慣れてきて、「Flamingo」という曲とよくマッチしているような気すらしてくる。前に誰かがTwitterで、二階堂さんのダンスを「止め」「跳ね」がしっかりしていると評していて凄く納得したんだけれど、「Flamingo」はそれで言うと「はらい」が強調されているようななめらかなダンス。間近で観ても一切の隙がなく、それは綺麗だった。

それと、「PSYCHO」の前の和太鼓。太鼓の生音がちゃんと鳴ってるのが、ちゃんと聴こえた。良く鳴ってたのは玉森くんと北山くん。特に北山くんはかっこいいの一言だった。二階堂さんは叩く姿がとても綺麗。腕がスッと伸びていて、足も綺麗な形に決めていて、こんな風に細部にまで神経込めているのが本当に好きだなぁと再確認。その後の「PSYCHO」は、なんだかみんな楽しそうでジーンとしました。和もの大好き芸人なので、最近のジャニタレが和風演出に拘っているのは大変良い傾向だと思います。

「Black & White」の花火大会は、光が見えてから音が届くまでに割と時差があったので、メンステとバクステって結構距離があるんだなぁ…とドームの広さに慄く。「NOVEL」が始まった時は、終わりが近づいていることににわかに寂しくなった。

そして本編最後の「Re:」。目の前のトロッコに、宮田くんが乗っていて。一瞬パって目が合った気がして、手元のペンラを思わず紫に変えたら、その瞬間宮田くんがニコッと笑いかけてくれた(気がしただけかもしれないけども)。あれ、すごく嬉しかったなぁ。
なんだろう、こんなことを思ってはいけないのかもしれないけれど、キスマイだって永遠に7人で居続けてくれるわけではない。いつかは終わる日が来る。それを思い知ってしまったからか、横並びで「Re:」を歌う7人がいつも以上に愛おしくて仕方なかった。

アンコール、トロッコ一周を待つ。遠くから皆のファンサを眺めてるのも楽しかった。
「I SCREAM NIGHT」は遠くから見てると、前列は水が飛んできて大変なのじゃないかと思っていたけれど、意外とそんなに飛んでこない。たまーにちょっぴり水しぶきがかかるくらい。水が出そうなタイミングであの機械(名前忘れた)の前でスタンバイし、大量の水に顔をしかめ、さっくんを水たまりにぶん投げ、続けて岩本くん(違ったかも)のことを投げようとするも避けられる二階堂さんの姿が、ただのクソガキだった。あれで26歳、恐るべし。

ダブルアンコールの「Thank youじゃん!」を全力で楽しんだ後、トリプルアンコは「Kis-My-Calling」。みんな自分の歌割りを適当に流し、一人30個のサインボールをばら撒く。30×7=210個のサインボール。カオスすぎる(笑)。
投げ方にも性格が出ていた。藤ヶ谷さんは大量に余らせて、最後は玉入れのようにメンステからばんばん投げ込む。最後はバッグも投げようとするけれど、客席には惜しくも届かず、わたしの右斜め前にあったカメラに当たって落下。「カメラマンさんにプレゼント!」と笑っていた。千賀くんも余らせてたかな、寿司はあんなに狂ったように投げまくるのに。
二階堂さんは、「一番上に投げたいのに届かない」と言いながら、遠くへ遠くへ投げようとしていた。いくつかは、いつものように子供に手渡ししていた。
痺れたのは、玉森くん。ぽーんと投げたボールをそのまま回し蹴りして、それなりに後方へと飛ばす。さらには、藤ヶ谷さんのバッグが届かなかったのを見ていたからか、自分の持っていた念入りに丸めて肩紐で固定し、これも見事に客席へ。有能極まりなかった。


信じられないくらい楽しい3時間だった。今思い返しても、あの時間は都合のいい夢だったんじゃないかとすら思う。同じ日に入ってきた「SMAP解散」のニュースも、夢だったんじゃないかって。だけど夢じゃなかった証拠に、わたしの手元には「I SCREAM」の文字が入った銀テが残っている。

終演直後、ツアータイトルになぞらえてアイスを食べながら(と言いつつメロンが苦手なので抹茶で代用)、楽しめないんじゃないかと思っていた自分を恥じた。キスマイは、プロのアイドルだった。楽しませることに全力な、素晴らしいエンターテイナーだった。夜になっても、というか今もわたしの気持ちはぐちゃぐちゃで、それはまだまだ言葉で表すことのできない感情なんだけれど、それでもかなりの部分、キスマイに救ってもらったように思う。北山くんが言ってくれたように、嫌なことをたくさん受け止めてもらったんだと思うのだ。

これから先も、わたしが一番好きなアイドルは、いつだってSMAPだ。解散しようがしなかろうが一生、どうしたって決して変わらない。だけどこの日確実に、わたしの中でキスマイが今までより大きな存在になった。きっと、キスマイが居なければ、わたしはもっともっと暗い気持ちだったから。

私はきっと、2016年8月14日のことを、これから先一生忘れないだろう。死ぬほど泣いて、なのに死ぬほど笑った日。

あまりにもエモい、I SCREAM NIGHT。

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