選挙演説 私が作家になりたいワケ

私はいわゆるセレブ妻なのでお金を稼ぐ必要はありません。
それに対して出版業界は崩れかかっています。
だから私は他の人のパイを奪うつもりはありません。
私がもし夫に捨てられて無一文になった場合は、作家になどなりません。
普通にライスワークに明け暮れます。
文章はブログに綴るだけで十分幸せです。
私は書くために産まれてきたからです。

もし私が作家になれたら、印税は1パーセント以下にし、収支は全て開示します。
印税率を下げるのは、出版業界の取り分を増やすためです。それによって潰れそうな出版社の助けになることが出来るかもしれないからです。
収支開示は、思想家としての矜持です。「どの立場からものを言っているのか?」「お前は何者なんだ?」と、私は常に、言葉の発信源を知りたいと、執拗に思っています。
私は読者のために、読者からのお金の使い道を開示します。私がどんな人間なのかを厳しくチェックして欲しいからです。

私にとって作家は、命を懸ける仕事です。憲兵に殺されても構わない覚悟です。

なぜそこまでの覚悟をするか。それは、自分が背負った運命を知っているからです。
私の周囲の人も、既にそれに気づいています。その応援の声に私は答えなければならない。時代の要請に、応えなければならないと思っています。

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なぜ私がこんな思いになるのか、綺麗事でない話をします。

そういう個人的でどうしようもない心的事情を、革命作家であればおそらく皆持っています。

私は作家になることで、母親とのアタッチメントを築こうと、もがいているのでしょう。私のアタッチメント先は、祖母にあります。三島由紀夫が祖母に養育され、伊藤野枝が叔母に養育されたのと同じで、一親等である親との愛着形成が出来ていないのです。

もしも一親等である親との愛着が形成されていたら、こんなに命を懸けてまで世界と離れていくようなことはやらないでしょう。

今、時代は革命家を必要としている。それも、フィクションではもう変えられない事態になっている。

女は恋。女の革命家は、結局性に突き動かされるのがどうも常のようです。私は、マスコミの人間に性的に傷つけられ、マスコミの人間に恋をして魂を勇気づけられました。私は大衆とセックスをしたいのだと思います。「時代と寝たい」のだと思います。

言語的英才教育を授けてくれた国語教師の母に、私は今懸命に手を伸ばしているのでしょう。彼女を痛ぶる夫と、夫を必死で庇う義父母と同居しながら、完全にそちら側の姫として蝶よ花よと可愛がられた私を、母が心から可愛く思うはずがないのです。

私は母に恋されたいのだと思います。愛を乞うているのだと思います。そして、母の父への復讐と、父母の和解を、成そうとしているのだと思います。

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父と母は、最終的には宗教的対立により離婚しました。別居前には激しい面前DVがありました。

私にとって宗教紛争は、身を引き裂かれるほど辛い事です。そして私の子宮は、あらゆる暴力を拒絶します。

グローバル社会の現代に、子を思う母は皆、国際紛争など、やめて欲しいと心から思っているはずです。女たちは今、一枚岩にならなければいけない。すべての母達と、私は連なりたいのです。
そして、全ての父親を励ましたい、己に負けるなと。

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私の言葉など全て焼かれて構わない。私の名前など残らなくて構わない。ただ私は、人類の平和と繁栄を祈ります。祈りを実現するための力が欲しい。それが文士を志す理由です。

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