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初めて議会の傍聴へ行く… 百聞は一見に如かず

先日の記事で書いた通り、今週、生まれて初めて議会傍聴に行ってきました。

行ってきたのは住んでいる中野区の区議会です。

事前準備の段階からかなり“閉じた”議会であるという印象を持っていたのですが、百聞は一見に如かずとは本当によくいったもので、しょっぱなから

傍聴席の入り口で携帯オフにさせられる
トイレは今どき男女兼用(和式なのは百歩譲って耐えることにしても、
 男性も使っている場所を使わねばならないというのはさすがに・・・)
杖が必要な方の杖を傍聴席入り口で回収
傍聴席でお茶を飲もうとしたら警備員に止められた

・・・と議会の内容に一切触れてもいないのに、すでにこれだけもの突っ込みどころが。

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傍聴に行ったのは23日まで行われていた令和3年第1回定例会の最終日にあたる23日で、本会議(議案等議決)が目的でした。
区議会のHPには事前にこういう議案について質疑をするといった資料的なものが一切アップされておらず、テーマがほとんど分からなかったので、区議会のHPをもとに、この定例会において審議結果が出ていない議案の番号と項目を一覧にした紙と、議席図を用意しておいたのは正解でした。
それでも、突如新たな議案が差し込まれたりして、やはり分かりにくい。
傍聴はできますが、きっちり内容を把握できるかという意味でいうとあまり親切なものではないなぁ・・・という印象です。

重要な採決をめぐるレアケースに遭遇

この日は町づくり計画における最上位に位置する「中野区基本構想」が本会議で採決されることになっていた日でした。今後10年を見据えながら向こう5年についてのビジョンを立て、これをもとに「中野区基本計画」を作っていくためのベースとなるものです。
そんな重要な局面ということで、初の傍聴にしてかなりのレアケースに当たったようです(笑)

本会議だけかと思っていたら、出されていた「中野区基本構想」継続審議についての採決が僅差で否決され、

(なぜそうなったのか分からないが)議院運営員会が開かれ、継続審議について総務委員会では可決されたものなのに、総務委員会と本会議での結果が異なるなんて前例がないという理由により、総務委員会に差戻し

総務委員会の結果を受けて再び議院運営委員会に戻され、

今度は本会議で構想そのものの賛否について採決

・・・というなかなか怒涛の展開で、これをその日じゅうに済ませようとしていたのです。
なぜその日じゅうにというかというと、23日をもって定例会は一旦閉じてしまい、第2回定例会が始まるのは6月になるので、この構想にかかる一切の動きを止めてしまうのは今後のスケジュールや予算執行にも大きな影響が出るということではないかと思います。

ということで、せっかくだから委員会でのやりとりも聞いておきたいと思い、それぞれ階が違う本会議場と委員会室を都度傍聴券を発行してもらいながら右往左往・・・(笑)
私は19時前に総務委員会が途中休憩に入ったところで離脱したのですが、結局本会議で構想について可決という決着が出たのは21時を回っていたようです。

総務委員会では、区議による委員7名全員による区職員との質疑を聞くことができ、とても貴重な体験になりました。
ここではよくも悪くも区議たちの仕事というものをわずかながらにリアルに感じることができました。区職員に対する態度とか、イレギュラーなことであった分、議員達はあらかじめ用意した質問書のようなものも全く持っていないので、議員としての特徴も少しは垣間見れたりと本会議以上に面白く聞いていました。
これまでの経緯もほとんど分からない中で聞いたものなので、政策的なことへの言及はここでは割愛しますが、聞きながら感じたのは、ここで繰り広げられている質疑の一切を区民が議事録として読めることになるのは相当先であることに対する大きな疑問でした。

傍聴は大盛況だったけど…

この日、30人位の人が傍聴に来ていて大盛況でしたが、平日昼間だったこともあるでしょうが、私以外は全員私の親世代かそれよりで、現役世代はほかにひとりもいませんでした。

中野区議会では一応会議録の事後掲載がされていますが、ざっと見た感じでは、実施日から掲載までには1か月以上かかるようで、掲載されているものも非常に限定的のようです。
そして、録画掲載もありますが、これは本会議のみのようで、3月も終わろうかというのに今年のものはまだひとつも上がっていない・・・

つまり、中野区議会で行われていることは実際に傍聴に来ない限り限りなく何も分からないし、上のスケジュール感では残念ながらほとんど意味がないのではないかと思うのです。

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中野区役所にはドーンと幕がかけられ、<区政をもっと身近に!>などとカッコいいことが書かれていますが、これでは身近に感じたくても議会で繰り広げられていることが分からなければどうしようもないし、残念ながら知る権利を阻害していると言わざるを得ないのではないでしょうか。

感想と今後の予告

実際に傍聴した上で、考えさせられたことや気になることがありました。
その2点について、もう少し掘り下げてみようと思うので、それについては後日改めてということで。。


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