2020.08.11 短歌

君帰る 気にしてずっとなんとなくいないというのが離れないのだ
アイデンティティさらなるも 擦れちがう狭間に交差点を従えて
置き場所の見えない豪雨が暗黙の片輪に寄り縋っている
ブラックの缶コーヒーの清涼で猛暑の残骸を掻き消すの
降る雨の想像さえも届かなくシャワーがそれだってことにする
遠方で光る花火と偽って信号やライトが打ち上がる


#短歌 #現代短歌