茶熊さえこ

時々…どころか、短歌を詠みます。三行以上の文章は読めなくなりました。長くて五行まで。で…

茶熊さえこ

時々…どころか、短歌を詠みます。三行以上の文章は読めなくなりました。長くて五行まで。でも、がんばって読む時あります。『twitter』と『短歌うたよみん』『ちどり短歌会(お休み中)』茶熊さえこの名で。千葉在住〜p.s画像をありがとうございます!〜

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2020.04.16

誰が為、まだら記憶を一節に包む切なさの途方を誰に 密室のエレベーターで向かいあい気のとおくなる瞬なkiss 『短歌うたよみん』1年前掲載 流木に座って見た朝日から夜通しあけた恋かな、なんて知る 『短歌うたよみん』2年前掲載 一瞬の、好きをひたかくし友とじゃれあう(恋なんてバレないはずさ、) 君を見つけた三階の窓にもたれて ちいさな ちいさな 微笑を 君がいたクラス発表にひとしれずドキドキ隠す(隠すと誓う) 髪をなでただひとすじにまっすぐに風をあおぐよ 走りのチ

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    2021.06.22 短歌

    少しずつ動きだしてるあの頃を取り戻せずともワクチン有りで

    2021.06.22 短歌

    短歌

    いつになく忙しい休日の午後に休日の友の通り雨 日曜の素顔さえ収まりゆく午後の傾聴 テーマの音階 依存という境界線の欄干を靴音もなく過ぎゆく末路 空気よむ手持ち短歌の行く末に織りなしていく縁なき出会い 気も漫ろゆえになみだが出ない冷酷な我思うさえに我あり 恋でもしよか軽々と焼き鳥 取り とり外し誤魔化し口籠る 憎まれぐちたたく扉を磨りぬけていくのです硝子のハート

    短歌

    前奏の暑さ微睡む朝ですがいかがお過ごしでせうか候 幾度目の待機が駆けていく真夜中を あたしが知らないあいだに 半端って云われる三つ葉の傘さしてびしょ濡れを演じているの 清涼な涙が宿るコロナ禍にそえる一滴 君の息吹が

    短歌

    夏をパテで塗りあげている頭痛ある籠もる疲労に、微熱かな 君のLINE三言目ゆうに足りなくて歩き通話に「なんでもない」、の とめどなく好きとあふれる君となら子宮の中も君だったはず いつまでも鳴る着信を目が覚めた途方割くまで響かせている 離れてく君の思春期何度目のサヨナラだろう 待っていたのに ニーハイの線引く日焼けが猛暑日に長距離チャリのお疲れさまで。

    短歌

    移り気の日差したゆたう木陰の下で夏詠を探しています 空Pが残暑に放つ熱風がビル風に解けてゆくのでした 涼みゆく喉元を 過ぎ ゆく常温の 水さえも ともに秋を恋う #短歌 #現代短歌

    短歌

    クリームがあふれんばかりに食むシューの柔さを指が忘れていった 月の夜をまあるくゆびで掲げたら横向きのウサギが耳みっつ 改札を見下ろす視界にいた君を一発で見つける待ち合わせ 帰宅路のぼやけた文字がいちにちの格闘を教えてくれている サンダルの踵の減りが物語る 尽くした日々は夕焼け色さ #短歌 #現代短歌

    短歌 (川柳含む)

    見え透いた月曜の嘘が取りざたされて空っぽにならざるを得て 背伸びする淡いベージュが優しさのノクターンを奏でているの いつか行く いつか来た道 パピプペポ 挑戦という名の二歩が日曜の夜に地団駄を踏んでいるのだ くちびるのまわりいっしゅうつぶつぶのトマトジュースに愛されている

    短歌 (川柳含む)

    短歌

    汗だくの暑さに代謝がいいというくるしまぎれも残暑に負ける 喜びを隠しきれない攻撃を諦観にして見定めている さっきから灯りが夜に映えるまで過ぎゆく時間を待ちぼうけ 空腹のつまるみぞまでしっかりとおしよせしめるタピオカの密 離れても飛ばす手紙に君だってわかる暗号を添えていく #短歌 #現代短歌

    2020.08.14 短歌

    引っ越しの扉を開けて立ち止まる裸足の一首は呼吸をしている

    2020.08.14 短歌

    2020.08.14 短歌

    初めての始まりである終了を受け入れるわたくしの卑屈 試飲缶というビールを呷る最後の記憶を覚えていない 叶わない帰郷を託す合掌もコロナ禍の仏前に添える 見えぬまま 名義幾年も 歳月を灯す盆花が礼を尽す 集合の墓地がないままに本家の無縁仏が乱雑に残る #短歌 #現代短歌

    2020.08.14 短歌

    2020.08.13 短歌

    残像が降るひらひらと紙片の姿で消えていく 致命傷 道端の隙間で咲く百合 凛として俯きながら黙祷をする 永眠の蝉が放置死すひと夏の寿命が転がるアスファルト 仕留めてやると云いながら時流マスクに手懐けられて、汗の夏 エアコンの膨大な放水で冷やしてく望郷の人工西瓜 バックハンドでライナーを捕る腕の強度に感嘆の声をあげる 君の沿う指に翻弄の異界が研ぎ澄まされていくのでした 焦らさない慣れた手つきの掌に包まれていく赤裸々の、怪 100ピースパズルの異型をぴったりと嵌める

    2020.08.13 短歌

    2020.08.11 短歌

    君帰る 気にしてずっとなんとなくいないというのが離れないのだ アイデンティティさらなるも 擦れちがう狭間に交差点を従えて 置き場所の見えない豪雨が暗黙の片輪に寄り縋っている ブラックの缶コーヒーの清涼で猛暑の残骸を掻き消すの 降る雨の想像さえも届かなくシャワーがそれだってことにする 遠方で光る花火と偽って信号やライトが打ち上がる #短歌 #現代短歌

    2020.08.11 短歌