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何もしなくていい。

こんにちは、研究員の冨永です。

前の記事で、田中さんがハワイでぼーっとしてきた話を読んで
何もしないことの大切さに想いが巡りました。

何にもしなくていい、と思えたら、それで安心できるんじゃないかと。
逆にいうと、何かしなければならないという思いが
不安を生んでいるのではないかと。

スケジュール帳は真っ白だと、何かで埋めたくなる。
びっしりの予定にため息をつきつつも、充実を感じる。
そんな気持ちが、僕にもあります。

でも、ふと、思うんです。
何かをすることで、何もしないという時間を失ってるんだなと。
何かをしている限りは、何かを見失い続けていて。
何もせずに佇むように過ごす時、何を見失っていたかがわかる。

行動しない。変化を起こさない。成長を望まない。
過去の失敗を後悔もせず、成功を誇りもせず、空白の未来に焦りもせず。
ただただ、今ここに佇み、味わう。ぼーっと。

そんなふうに過ごしていると
自分と自分を囲むあれこれとの境目がぼんやりと薄れていくように感じます。
後悔も誇りも焦りも、小さな自分が生み出したものだと思えてきます。
小さな自分を壁で囲って、その硬い自分であれこれしようとする。
そんな自分が滑稽に思えてきます。

何かをしようとあくせくしなくても
心配しなくても、世界は刻一刻と変わっていて
生命体としての自分も刻一刻と変わっていて
世界と自分は響き合うように変わり続けている。

何もしないと何も起きない、変化が大事、成長が大事、と言うけれど
何もしないから、何かが起きていることがわかって
何もしないから、自分が大きな世界につながった
小さな生命なんだということを思い出す。
小さな自分だけど、大きな世界にゆったりとつながっているから大丈夫。
あれこれ不安に思わず、ただただ、今ここに佇めばいい。

自分の固い殻をほぐして、外に開いて、空っぽになって佇む時
そこには、世界からいろんなものが流れ込んでくれるように思います。
鉄の意志で切り開くのも大事だけど、それだけでは疲れてしまうから。
自分をほぐして、空にして、世界が自分に流れ込むに任せる。
流れ込む世界を味わう。たゆたうように。
何にもしていないのに、安心感につつまれる。
そんな時間を大切にしたいと思います。

何もしなくていもいい、とみんなが思えれば
世界は、今より平和になるような気がするけどなぁ。

冨永良史(safeology研究所研究員/発創デザイン研究室代表)

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