セブン

概要(wikiより)
『セブン』(Seven、劇中の表記は"SE7EN")は、猟奇殺人を描いた1995年のアメリカ映画。監督はデヴィッド・フィンチャー。
キリスト教の「七つの大罪」をモチーフにした連続猟奇殺人事件と、その事件を追う刑事たちの姿を描いたサイコ・サスペンス[3]。先鋭的な映像センスと、ノイズを活用した音響により、シリアスかつダークな独特の世界を描いている。
4週連続で全米興行成績1位に輝いた大ヒット映画であり、IMDBでは『第三の男』、『シャイニング』を上回る評価を得ている。

サスペンスの金字塔ということで名前は知っていたし評価の高さも知っていたが、 見るのは初だしストーリーについても事前知識は何もなかった
ので、「衝撃のラスト」の文句に「身内が真犯人か?」とか考えながら見ていたが…

良かった点
とにかく映像美が凄いと感じた。CGの発達した2022年現在だが、「さぁ最高の犯罪現場映像を作れ」と言われてこのセブンを超えるのは無理じゃないかというレベル。
照明の制限された現場に射す懐中電灯の灯りや、操作時の画角、とにかく全てに神経を研ぎ澄ませて、入念に作り込まれている。監督の持つ唯一無二の才能全開と言ったところか。後世に残る映像美だっただろう
また、シナリオも素晴らしかった。オチにかんしては「救いがなさすぎる」という点で「ミスト」のような後味の悪さがあるし、「面白かったけどラストが最悪だからクソだ」という人ももちろんいるだろうし、もしこれが2022年現在上映されたら評価も変わるだろうが、1995年当時に、ここまで振り切ったシナリオを描いたのはやはり評価されるべきだろう。バッドエンドなのは間違いないが、「バッドエンドの映画をとって評論家を唸らせたろ!」みたいないやらしさは無く、「ベテラン刑事と熱血若手刑事のコンビとサイコキラー」という3人の人物を、とことんリアルに、生々しく描いているので、決して納得できないオチではないのも間違いない
それにオチに至るまでの「サイコ事件の捜査」パートは、映像美と、緊張感のある音響と、二転三転する展開で観るものを釘付けにして離さないのは間違いなく、ラストがバッドかハッピーかに関わらず、夢中になって楽しめる完成度の高いシナリオであると思う
そして、キャストの素晴らしさも忘れてはならない。モーガンフリーマンとブラピのコンビは最高だったし、ケビンスペイシーも映像に写っている時間こそ短いとはいえ、サイコキラーの説得力を十分持って表現してくれた。

気になった点
やはりオチが…バッドにしてもあまりにも救いがなく、まさに「ミスト」を思わせる。しかし「ミスト」とは違い「バッドエンドも含めて最高」というタイプのシナリオでは無いので、「ミストのバッドは仕方ないがセブンのバッドはキツかった」という人もいるのではないか。自分は文句ないが、しかし何かしらわずかでも救いのある描写を最後に入れて欲しかった気もする。特に、2022年、コロナの感染拡大と世界的な不況と日本の経済力の低下が著しい今、こういう映画は辛いね。
世界が不況の時は明るいエンタメが流行り、豊かな時はダウナーなエンタメが流行る。1995年,この映画が一世を風靡したのはその辺の事情もあるのではなんて思ったり思わなかったりして

とにかく、キャスト、映像、シナリオと、映画の三代要素を全て最高のクオリティで提供してくれた、最高の映画だと思う。
オチこそ人を選ぶが、道中の捜査は静かに進んでいくようで二転三転する展開もあって飽きさせず、サスペンスが好きならば必ず満足する作品だと思う

評価は10/10と、文句なく満点を送りたい。
素晴らしい映画だった

「俺は感情で生きる」

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