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次に来るのは一人アダルトメーカーだ

今から20年程前、インターネットが出始めのころ、男たちは皆、無料アダルト動画を探す旅人であった。

旅人であり狩人であり、研究者であり学者であり、未開の地に足を踏み入れるレンジャーでありチャレンジャーでもあった。

当時も有料アダルトサイトは存在していたが、利用していたものは皆無だ。

インターネットで買い物をすること自体珍しかったその時代、アダルト動画に課金するのはかなりの投資家的発想であり、おそらくその人たちは今頃たいそうなお金持ちになっていることだろう。

インターネットは様々な変遷を経て、今や大課金時代となった。無料開放の時代は終わった。

NetflixやAmazon Prime、huluなどに代表される動画コンテンツはもちろん、個人のプラットフォームにおいても、メルマガに始まり、オンラインサロン、そしてYouTube、Twitterと、サブスクリプション文化は今後もより浸透していくだろう。

紹介したものが売れれば何%かもらえるAmazonアフィリエイトは魅力的だったが、自分のブログに貼れば表示された分だけお金がもらえるというGoogle AdSenseは衝撃的だった。

ネットそのものを牛耳ってしまおうという発想である。

これができたことで、自分のブログが上位に表示されるよう、誰もがGoogleに愛される記事づくりを目指すようになったのだ。

そうしてインターネットに出回る情報は均一化していった。

言葉狩りもまた、インターネットを狭くした要因の一つだ。

ちょっとした発言の一部分を切り取り、炎上させる。ネットで真実を語っても、語り損になる。

テレビじゃ言えないことだけがネットに溢れていた時代に比べると、男の乳首さえNGになったネットの世界は、どちらが規制が厳しいのか今やよくわからない。

そんなインターネットから有益な情報を引き出そうと思ったら、これからはお金が必要になる。

狩人が血眼になって獲物を探しても、その山に鹿一匹いないのだ。

獲物がいる山に入るには、まず入山料が必要になる。嫌ならその辺の公園で砂遊びでもするしかない。

子供ならまだしも、大人のたしなみとしてはそれは少々侘しい。

やがて知見の偏りが起こるだろう。20歳も過ぎたいい大人がまだ砂場で遊んでるの、というお子様と、情報の取捨選別ができる大人と。

インターネットは毎日チェックしてるぜというお子様が、日夜誰かに砂を投げつけている様子が目に浮かぶだろう。

この砂が飛んでこないのが、大人用の山なのだ。有料という名の。

月額料金や年間使用料といったものはプラットフォーム側にとっても都合が良い。利益が見えやすいから。

YouTubeが広告なしのプレミアム会員を異常なほど推すのも、その所以だろう。

このあと伸びるのは、個人のアダルトコンテンツだと思う。

YouTuberはいうなれば一人テレビ局だが、これからは一人AVメーカーが出てくるに違いない。

とはいえ誰でも気軽に始められることではないので、YouTuberのような流行り方はしないまでも、顔出しせずに成立させられる方法もあるだろうから、そこはトライアンドエラー。需要と供給の。

日本の場合はモザイク処理がマストのため、編集作業が大変な気もするが、今の映像ソフトならで個人でも十分できる。なんだったら僕がやろう。

また、アダルトコンテンツは国を問わないので、世界がターゲットになる。これが一番の強み。

例えば、仮に一人演芸協会がどれだけ面白くても、

日本語が理解できなければ聞きようがない。ターゲットは、日本語が理解できる人に限られる。

しかしアダルトは違う。

言葉の壁をゆうに越える。越えるというか、壁がない。

そもそも20年前の我々は、ダイアルアップ接続でISDN回線を酷使して乗り越えてきたハンターだ。笑わせないでほしい。

世界がターゲットとなれば、ヒカキンなんかあっという間に凌駕する稼ぎを叩き出す強者が現れるだろう。笑わせないでほしい。

あとは、そこに準じたプラットフォームがいつ登場するかだ。

あるいは、既存のものがさらなるアップデートを遂げるのが先か。

まもなく時は満ちる。

我々旅人が再び冒険に出かける日は近い。

サポートしてくれたら今日は「麦とホップ」から「エビスビール」に変えます。本当にありがとうございます。