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なぜ働く母親は罪悪感を抱くのか

こんにちは。maruねえです。

今日は母の日ですね。

コロナ禍になってしばらくたち、正規でも非正規でも、育児と家事を担うママたちの中には仕事を辞める選択をせざるを得ない方が多くいらっしゃいました。そして、この記事のように罪悪感を抱いている人がとても多い。なぜなのでしょうか。

そもそも、もうほとんどの家庭では共働きでないと、子どもへの十分な教育や生活などをしていくのが難しい時代です。50年以上も前の古い古い体質「男は仕事、女は家庭」なんて、すでに幻となっているはずなのに、いまだにその呪文が日本の女性たちの深層心理にまで入り込んでいるのです。

「べき」の暴君に支配されないようにしよう

ママたち、そして女性たち(男性もね)たくさんの過去からの「べき論」にとらわれがちです。

赤ちゃんは3歳まで母親が育てるべき

赤ちゃんは母乳で育てるべき

小学生まではなるべく母親が子育てに時間を割くべき

家族に手作りの食事をつくるべき

共働きだったら、母親の方が融通をきかせるべき

などなど・・・

どれもよく耳にしますが、まったく実際は子どもの健やかな成育には関係ありません。母乳はもちろん赤ちゃんにはとても良いですが、栄養素が完璧なわけではありません。お母さんの体力がない場合、逆にミルクの方が発育にはいい場合もあります。また、近年の子どもの成育環境の研究では、就学前教育(勉強ではなく非認知能力を育む教育)の重要性が唱えられていて、お子さんが他者との関係を結び始める2歳ぐらいからは、母子密着であるよりも、同年代の幼児や先生などと一緒に過ごす方が、様々な刺激を受けて健やかな発達をすると研究でも示されています。

料理もしかり。今はすべてカット済みで15分ぐらいで調理できるような食材宅配会社も多数あります。その方がコストも低く栄養バランスもとれていたりしますし、献立を毎日考えるストレスから解放されたりします。また、共働きで、子どものケアのために、せっかく続けたいと思う仕事を辞めざるを得ないのであれば、辞める前に、一旦家事、保育の送迎のアウトソーシングを検討するなどして、よくよく吟味してみる価値はあると思います。なぜなら、専門スキルを持っての転職ならば別ですが、ほとんどの転職の場合、その後の方が収入が下がるからです。福利厚生がしっかりしていて、その後も続けたいと思う会社であるならば、辞めた場合のシュミレーションやお金も含めたライフプランをよく考えることをお勧めします。

男性側も、転職やリストラ、降格による給料ダウンなど、色々なことが起こり得る。そのためにママが一旦つくったキャリアを、そのまま継続したいと望むなら、親でも親戚でも、ファミリーサポートでも、なんでもたくさん使って、希望を叶えるほうを選択したほうが、その後のキャリア形成がずっと楽になります。(もちろん、もともと辞めたいと考えている場合は別ですが)これからの育児で大切なのは「こうあるべき」論ではなく、変化に対応できるような柔軟性のある育児です。

ママの笑顔が何より大切

子育て期間は、今真っ最中の人は感じないかもしれませんが、実はとても短いのです。仕事と育児の両立に悩むのであれば、どっちもとる選択肢をとってもよいのではないでしょうか。家事も育児も最大限のリソースを使い、ママ自身のための時間をしっかり確保すること。少なくとも1日数十分でもリラックスして笑顔でホッとできる時間を確保すること。これは経済的な担保がないとなかなか難しい。だからこそ、できるかぎりキャリアを維持することも、選択肢として大切になってきます。そして、もし育児に比重を置くキャリアを選択するのであれば、きちんと自分で納得してからにすること。「自分のために」と考えないと、いずれ「この子のためにキャリアを断念した・・」と考えてしまうこともあります。両立するにしろ、キャリアを中断するにしろ、「自分の笑顔を保てる選択はこれ」と思える選択をしてほしいなあと思います。

母の日。世界中で子育てしているママはほんとうにえらい。毎日よくがんばっている。そんなママたちみんなに、「こうあるべき」論に支配されそうになったら、ふーっと肩の力を抜いて、「自分てすごい!」「自分てえらい」とほめてあげてほしいなと思います。どうぞ、罪悪感なんていう上着は脱ぎ捨てて、笑顔で軽くなれる選択をしてください。





#COMEMO #NIKKEI

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