マンガ『宝石の国』100話までの感想(ネタバレあり)
1.「宝石の国」は読者にも強制的に悟りを開かせるマンガ
のような気がする…
まだ完結していないからアレだけど
無料期間に100話一気読みしてからちょっと色々考えさせられて体調が悪い
(単なる寝不足の可能性あり)
Twitterで「これは地獄だ」「いや地獄じゃない」
「いずれにせよ、えぐられるから健康な精神状態のときに読むべきだ」など
色々事前情報を得ていたけど、ほんとそのとおり、かなりメンタルにくる
アニメは元々観てたけど、そのときも原作読んでる人たちが
「いちばんきれいなとこまでで終わってる」と書いていた
そのとおりアニメになっていない、マンガ終盤の部分が、本当に、苦しい
2.この物語は少なくとも「フォス(※このマンガの主人公)」にとっての"地獄"である
と、思っている。現在連載されてる100話までの時点において。
このマンガでは・・・
という設定になっている。
フォス(=この物語の主人公・本名「フォスフォフィライト」)の目線で起こったことをまとめてみた
・・・・いや、えぐすぎるのでは・・・!?
ほんと書いてて具合悪くなってきた・・・
「死ねない体」「消えない記憶」「人間に根源的にある執着」
悟りを開いて菩薩の形になったとはいえ、これらを持ったまま、
今後も1人永遠に生きなければならない苦痛・・・考えただけで、倒れそう
※ジョジョ2部のカーズのエピソードがトラウマの人間なので・・・
3.読者は「フォスへの嫌悪感」を抱かざるを得ない、だが「読者=フォス」である
宝石の国を読んだ人は、大なり小なりフォスへの嫌悪感を抱かざるをえないと思う
Twitterでもこんな感じのフォスへの感想を読んだりしたし、
自分も多かれ少なかれ
「フォスやりすぎだろ・・・」「ここで●●が手を差し伸べてくれたんだから、こざかしいことしなくていいのに・・・!」とか思って読んでた
でも、この「宝石の国」においては、
フォスただ一人が人間(※正確には疑似的な人間)にさせられたという構造
作者の市川春子先生は
「読んでるお前も、(その嫌悪感を抱いた)フォスと一緒だよ」と言ってるような気がする
人は人である限り、根源的な感情・欲求を手放すことはできない
つまり人が人である限り、争いはなくなることはない、
そんなことを改めてまざまざと、突き付けられたマンガだった
別にそれ自体が悪いことではない(と思いたい)けど
いろんなエピソードの中で繰り広げられる、上述のような内容を
「自分のこととして捉える」か
「単にマンガの中の、フォスという疑似的人間が突き付けられている話」と割り切って流し読みするか
・・・でえぐられ方はだいぶ変わってくるけれど
かなり削られる、ただ、大事なものに気付かされる話だなぁと
なので、マンガとしてはすごく好き。ただ、読むと体調が悪くなる可能性がある(笑)
4.最終回は108話?
現在100話まで連載されている「宝石の国」は
「108話が最終回では?」と予想されている、らしい。
※108が一般的に煩悩(人間が手放せない、感情・執着などのこと)の数とされているので
かなりガチガチの仏教要素を下敷きにしてるマンガなので、それもありそうだし、そうなったらホント綺麗だなぁ
<補足感想>
・シンシャとフォスの関係、むごすぎる
・カンゴームとフォスの関係、むごすぎる
これに関しては、ここまでする必要あります?市川先生…という感情になる
けど、書かなきゃいけなかったんだろうなぁ…
シンシャの言葉、カンゴームの言葉を思い出すだけで、ほんと苦しくなる
フォスと違って、その二人が本当に楽しく暮らしている描写も含めて…
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