見出し画像

木漏れ日 | 詩


ダージリンの紅茶を飲んだ時

ふてぶてしい顔の猫を見た時

誰かが私の噂をした時

シャボン玉はそっと囁く

いい色合いのお洋服はみんな売れてゆく

残った誰かは陰でそっと泣いている

いつだってあの子はしらけた顔で

他の人は理不尽だと目を瞑る

茶葉の香り

どこからか聞こえる懐かしい歌

木漏れ日は溶けないままで

水色の夢の中に現れる

私は今日も一言も発せぬまま

終わりを迎えようとしているのだ

この記事が参加している募集

私の作品紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?