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人はいつか老いて死ぬ。

 私は物事を白黒つけるのが好きです。
正解と間違いがはっきりしている方がわかりやすいし、間違っている箇所があるならその部分を直して再挑戦すればいいからです。
好きな人にも好きと伝えるし、自分からアタックすることもしばしばあります。
 しかし、対人(高齢者)との会話となると、そういうわけにもいきません。高齢になると身体機能は低下し、あちこちに支障が出るのは当たり前だからです。
 私は1日のほとんどを90代の祖父母の介護をしながら過ごしているのですが、以下の言葉を聞く機会がとても多くなりました。

・聞こえん
・見えん
・髪の毛が細くなった
・汚い足になった(浮腫、水虫、下肢静脈瘤)

以下は生理的老化についてのシュトレーラーの4原則

1.普遍性:すべての生命体に不可避で、自分だけ不老不死を願ってもダメである
2.内在性:遺伝的にプログラムされていて、いかに環境を改善しても限界がある
3.進行性:後戻りできないし、若返ることはない
4.有害性:老化現象は個体に有害であって、有益とは思われない

(いや4…有益とは思われないって…辛辣ゥ…)

 「歳だから仕方ない」と話す祖母や、「腰が痛い」と独り言をひたすら呟く祖父に対し、私はただ「そうやなぁ」と返答しています。最初の方こそ「そんなことないよ」「頑張ってきた証拠だよ」と、返答したりもしていました。
 しかし、祖父母と毎日会話をする中で、悩みを根本的に解決させたい気持ちが半分、話を聞いて欲しい気持ちが半分なのではないか?と感じてくるようになりました。それに、「必ず良くなるよ、絶対に元に戻るよ、昔みたいに若返るよ」なんてわかりきったありえない嘘は、口が裂けても言えないですし‥。
どう答えるのが正解なのか、いまだにわかりません。「まだまだこれからだよ!」「何言ってるの、そんなことないよ!」と、他者から励まされたいのかもしれません。

人間は必ず老いて死ぬ。

 
 厚生労働省の「簡易生命表(令和4年)」によると、日本人の平均寿命は男性が81歳、女性が87歳。健康寿命は男性が72歳、女性が75歳とされています。
(健康寿命:健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)


 この記事を読んでいるあなたは、今おいくつですか?
あなたに残された時間は、あとどれくらいありますか?
あなたの親や、祖父母、子供は?

…こう考えると何だかゾッとするので、考えるのをやめたくなりますね。

 漫画やアニメ、ゲームの世界なら「不老不死」と言う概念はありますが、現実は違います。
誰もが等しく老いて、死んでいきます。
毎日を大切にできていますか?
やり残したことは、ありませんか?

 あと、「不老不死です〜」って方がいらっしゃったらコメント待っています、不老不死っていうのも大変ですよね…。



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