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国立新美術館「大巻伸嗣 interface of being 真空のゆらぎ」展 ほか

芸術の秋なので、芸術を観にいきました~ 今回は3つご紹介します


東京都美術館「永遠の都ローマ展」

出口に向かう途中にあるフォトスポット

たまに彫刻が見たくなるんですよね、そんなわけで本場の彫刻を見に行きました。展示空間に、普通に2000年以上前のものが置いてあって驚きました…しかも状態が良い、さすが彫刻。立体物を観察するのは楽しいですよね、どの角度が「良い」かな、というのを探す醍醐味があります(絵画は見る方向が決まってるので)。特に「カピトリーノのヴィーナス」は、ぐるっと見て回ることができるほどスペースがあるのでお気に入りの角度を探すのにおすすめです

ちなみに彫刻なので、細かな意匠まで残っていることがありますが、実際に文字が刻まれているのを目の当たりにすると本当にすごいと感動してしまいます(作品名を記録するのを忘れてしまった…多分『イリアス』の石板だったと思う…)

https://www.tobikan.jp/exhibition/2023_rome.html


泉屋博古館東京「日本画の棲み家: 『床の間芸術』を考える」展

美術館入り口

美術手帖の記事(https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/28018)を読んで行ってみたくなりました。掛け軸って、私の感覚では当たり前に美術館で観るものなのですが、そういえば本来は床の間に飾って観るものでしたね。…床の間って実は、家の人がキュレーションするミニ美術館なのでは…?

これらの作品がかつて床の間に飾られていた、ということを念頭に、実際に置かれていた様子を想像しながら観ていくと、なるほど掛け軸に求められるのは派手な色や絵としての主張の強さではないことがわかります。描かれた風景の、植物の、動物の、鳴らす音が、耳を澄ますと聞こえてきそうでした

日本がだけでなく、現代アートも展示されています。現代における「床の間芸術」をテーマに制作された作品たちです。現代の家々には床の間なるものはないですが、もしかすると、現代においては「アート」を飾ったそこが「床の間」になるのかもしれません


国立新美術館「大巻伸嗣 interface of being 真空のゆらぎ」展

展覧会入り口にあるパネル

これも美術手帖の記事(https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/28011)を読んで行きたいと思い、行った展示になります(美術手帖のメルマガは優秀)。結論から言うと、めちゃめちゃ良かったです…入場無料なのが申し訳ないくらい…

特に良かったのは次の2つ。まず、入ったところにある『Gravity and Grace』という作品。透かし模様の巨大な壺の内側から光が溢れ、壁や床に美しい模様を作るのですが、その様子を近くで見ようと光源に寄っていくその様子を通じて「エネルギーに過度に依存した今日の社会を批評」しようとする作品となっています(当該展示の作品リストより)。壺に近寄って写真を撮った後に解説を読み、私もその愚かな人類のひとりなのだな、と痛感しました。ちなみに床には詩が書かれていますが、よく目をこらす必要があります

『Gravity and Grace』の一部。床によく目をこらすと…?

次に『Liminal Air Time: Space 真空のゆらぎ』という作品。風に揺らめく巨大な布、と言ってしまえばそれまでですが、その動きを見て、夜の海とか津波とか、深い森の霧とか暗がりから感じる気配とか、そういうものを連想しました(動きをここでお見せできないのが残念…!)。作品に近づけないように柵があったのですが、その柵の向こうに行ったら帰れないような気がしました。少し怖い、でも目が離せない…こういう作品にはなかなか出会えないんですよね、そんな作品に出会えて幸運でした

『Liminal Air Time: Space 真空のゆらぎ』
この記事のヘッダーで使用している写真もこちらです

学生が終わって働くようになってから早半年、微妙に体調を崩したり崩さなかったりしています…健康には気をつけていきたいですね…


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