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再生医療・脊髄損傷学会報告

先日、第3回日本再生医療とリハビリテーション学会学術大会と第56回日本脊髄障害医学にオンライン参加してきました。
そこで仕入れた、再生医療の可能性と脊髄損傷についてお伝えさせて頂きます。

再生医療学会

IPS細胞と脊髄損傷

先日、亜急性期の脊髄損傷者に対してIPS細胞が投与されました。✨✨
その効果や反応に関しては、次回の学会で発表される事を期待しましょう。😊

今回は、IPS細胞と脊髄損傷に関してと学会情報をお伝えしていきます。
まず、大前提にIPS細胞をそのまま体の中に入れるわけではありません。IPS細胞を神経に近い状態に変化をさせてから、体の中に入れます。
そこで今回の学会で発表されたのが、今まではIPS細胞の前脳型で研究が進められてきたが新たに脊髄型IPS細胞を作成して脊髄損傷の再生に特化したIPSが作られたとのことです!🤭✨
そのため、2023年に慢性期脊髄損傷者にはこの脊髄型IPS細胞が作られると予想されます。その効果、可能性に注目です!!

それでは、前脳型が悪かったか?🤔というと言い切れません。
研究では、神経の繋がりによる運動機能の改善が認めたのは脊髄型IPS細胞ですが膀胱直腸障害の改善を認めたのは前脳型の方が改善を認めたとのことでした。😊
その人の目的によって、前脳型・脊髄型IPS細胞を選択できる未来を期待しつつ、膀胱直腸障害・運動機能の回復が図れる夢のIPS細胞ができることを期待しましょう✨✨

再生医療の新たな可能性

現在、再生医療は細胞を培養して増やした後に体の中に入れます。しかし、今回の学会にて新たな可能性を感じる発表がありました!!
それは、幹細胞をシート状に加工して損傷している場所に直接貼り付ける方法です。😳

現在はまだ、動物実験レベルの研究です。しかし、動物実験レベルでは効果を認めるとのこと。そのため、再生医療の問題の一つであるどうやって損傷部位に到達させるか🤔その答えとして、直接貼って再生を促す未来が来るかもしれません。

脊髄損傷の疫学調査

疫学調査とは、障害の発生数や原因を調査することです。
前回、全国的に調査が行われたのは26年前でした。今回の脊髄障害医学会にて、最新の疫学調査結果が発表されました。
脊髄損傷発症数:前回が年5000人➡今回は年6000人
年齢別:前回と比較すると10~50代減少・60代微増・70代以上爆発的に増加。
発生原因:前回の1位:交通事故 今回の1位:転倒
重症度:前回は、四肢麻痺(手・足が麻痺)が一番多かった。今回は、麻痺はあるが歩行可能レベルであった。

今回の疫学調査にて、26年前より医療技術・科学の発展により本来は命を落としていた方が助かることで脊髄損傷者の数が増加。特に高齢者は、死亡リスクが高かったが助かったため爆発的な増加に至ったと思われます。🤔🤔
受傷直後に搬送、即手術など医療関係の連携強化。ノウハウ向上などにより重症度が軽減されて重症度が軽くなった方が増えていったと思われます!

今回の学会にて、また一歩新たな可能性や脊髄損傷の疫学調査により牛歩の歩みに見える医療技術も確実に一歩ずつ進歩を見ることができました。

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