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定期的に思い出したい「ソロー流究極のシンプルライフ」

こんにちは。
今回は定期的に思い出したいヘンリー・デイヴィット・ソローの「森の生活」を題材とした「ソロー流究極のシンプルライフ」について書きたいと思います。「森の生活」には現代の資本主義経済をハックして生き抜くための知恵が詰まっています。
自分への戒めのためにも今回の記事を書いています。


自分にとっての贅沢とは何か

自分にとっての贅沢とはなんでしょうか?
この問いに簡単に答えられる人は少ないと思います。なぜなら、一般的に贅沢とは「他人によって決められているもの」だからです。
自分と真に向き合わないと「自分にとっての贅沢」は見つからないことを教えてくれる一節をご紹介します。

ソローは消費社会を否定しているわけではない。
皆が裕福になったが、そのために自分の人生を複雑に、ややこしくしている、そう言いたいのだ。
どうでもいいことが一大事となって、不幸になる人も多い。
社会が豊かになって恵まれて平和であるはずの日常は、そこらじゅうが腹立たしいことだらけである。
社会から突然消えるように独居生活を始める人は、常に社会に対して怒るが、そういう人は自然に対しても、他人へも無愛想、身の回りは乱雑で自分自身を知らなすぎることがある。
片や、無秩序に馴れ馴れしすぎて、相手の世界に無断で入り込み、互いの関係を破綻させることが多すぎる。
現代社会では、どうしたら一日を楽しく幸せだったと感謝し、満足した気持ちで眠りにつくことができるだろうか。
盲目的に、愚かに不相応な消費を繰り返し、その物のために、 「一生奴隷のようになって働くことは幸せであるはずがない。それでは労働する意欲も、生きる価値も失くす」。
ソローは言う。 「買い集めた物に囲まれて生きることは、君の価値を高めない」 と。
「物を買い集める前に、君の身の回りを観察しなさい。無分別な中で人と群れ、物を買い漁ることで君は本当に満足しているのかい? 自分らしい生き甲斐を見つけることが大事だよ。一人になって、まず、自分の人生にとって選り抜きの贅沢は何かを極めようよ」 と呼びかけているのである。

ソロー流究極のシンプルライフ

自分にとっての贅沢を見極めるためには

では「自分にとっての贅沢」を見極めるためにはどうすればいいのでしょうか。
まずは「衣食住の簡素化」です。とにかく生活のベースを簡素にすることが本当に大事です。上がりきった生活レベルを落としましょう。
「常時災害生活」くらいにしないと本当の簡素な生活を実感することは難しいです。
そして、際限なく求め続ける自分の心に気づくことが大切としています。

それにはまず、経済を見直し、「食物、住居、衣類、燃料」を簡素化しよう、と促す。
「多くの生き物にとって、生活に必要なものは一つしかない。それは食料である。とにかく、動物は、食べ物とねぐら以上のものは求めない。しかし人間にとって、必要な物はすべて、『食物、住居、衣類、燃料』の四つの項目のどこかへ入れることができるだろう。それは、これらの条件を確保するまでは見込みのある生活の、本当の問題を考えることができないからだ。 
人間は住居だけでなく、衣類や料理をすることを考え出した。
そして、たぶん、偶然に火の暖かさを知り、やがてそれを使いこなせるようになり、ついには火のそばに座るという贅沢を発見した。
贅沢を求める気持ちは際限なく広がり、無駄なものさえ、身の回りから除くことはできなくなる。
身の回りにあるものの価値を知ろうともせず、何かにひたすら 煽られて、遠くばかりを見るようになり、不必要な燃料、時間、お金を使って、『自分探しの旅』という絵空事を追いかける」 ソローの言う「貧しい文明人」とは何を指しているのだろう。
「世の中の人は、大きな家、便利な物、贅沢な服や食べ物などを限りなく求めるが、それを手に入れたからといって満足しているようには見えない。むしろ、それらを手に入れたそのときから、それを持ち続けるための苦労が始まるのだ」
「快適に過ごすには必要最低限の物でいいのではないだろうか」
「ほとんどの贅沢やいわゆる人生の慰めと言われるものの多くは、人間の向上にとってどうしても必要というものではない。それどころか、明らかにそれを妨害するものなのだ」

ソロー流究極のシンプルライフ

本質は「健康」

簡素な「衣食住」で生活のベースを作り、それによりもたらされるものは「健康」です。現代もパッと見は健康そうに見えても「不満や不調」を抱えている人がほとんどではないでしょうか。
自分のことを真に健康だと言えますでしょうか。

たとえば衣食住について要約しよう。人生に必要な物は「衣食住」プラス健康であり、それ以上のことは贅沢である。
「衣食住」は簡素であるべき。簡素になればなるほど健康に近づけるのであり、それは自分でつくるものである。

ソロー流究極のシンプルライフ

どうしてそんなに働く必要があるのか

簡素な「衣食住」で「健康」になれるという事実。
では、どうして現代人はこんなに働いているのでしょうか。結局、贅沢をするために人生の貴重な時間を浪費している状態ではないでしょうか。
それに気づいて人生の舵きりをすることが大切です。私もその最中です。

もし人がシンプルな生活をして、自分の作ったもので満足し、わずかばかりの贅沢のために高価なものと交換などしなければ、ほんの少しの土地を耕すだけで十分である。

ソロー流究極のシンプルライフ

自然、衣食住、先人の知恵

自然の偉大さから学ぶこと、簡素な衣食住を継続すること、先人から多くを学ぶこと、これができれば人生最高じゃないでしょうか。
これ以上なにを求めるのでしょうか。空虚な贅沢に惑わされず、自分と向きたいものです。

1.「人間は、なぜ大自然の中に身を置くことが大切か」
それは、人間社会で学ぶことは、人まねに過ぎない。
自然に分け入ってこそ、素の自分を発見し潜在能力のほとばしる感覚を体感する。
なぜか。人間は自然の一部だからである。
一日を大自然のリズムに合わせて気持ちよく目覚め、星明かりに照らされて眠りに入る。
自然のリズムは深く人生と関連し、生活を豊かにするのに役立つ。
日中は五感を研ぎ澄まして大いに働け!。
2.人間にとって必要な物は最低限の簡素な「衣食住」。
それ以上のことは贅沢にすぎない。
慈しみ深く自分を取り巻く小さな宇宙を発見しよう。
3.「友人のこと」について端的に言おう。
人は召し使いや奴隷を買えるかもしれないが、友人を買うことはできない。
良き友人はめったに見つからないものであるから、見つかるまでは一人でいるほうが良い。
本を開いて遠い昔の友人と語り合おう。
時空を超えた存在も友人の一人になるのだ、と私は断言する。

ソロー流究極のシンプルライフ

ソローの「森の生活」からは本当に多くのことを学べます。現代の生活に疑問を持ったミニマリスト気質な方や資本主義経済をハックしながら生き抜きたい方におすすめの本です。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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