【25卒】学情 採用動向調査レポート〜採用計画・方針〜
就活生のみなさん、就活お疲れ様です。
採用担当Aです。
学情が”採用動向調査レポート”を発表したので見ていきましょう。
今回は企業の採用計画と方針です。
トピックス
▶ 初任給引き上げ「決めている」11.5%、「検討している」22.9% 計3分の1超に
▶「新卒+既卒・第二新卒・経験者採用を年間を通じて行っている」52.6% 「20代通年採用」が定着
▶ 採用活動でのAI利用はまだ少数、「利用を検討中」18.1% 生成AI利用学生増を踏まえ「面接をより重視」が56.6%
世間的に物価の上昇に伴い賃上げムードが起こっています。
新卒採用は周りとの競争なので初任給引き上げの流れができています。
しかし気をつけないといけないのが、生産性が上がってもいないのに賃金だけが上がることはおかしいということ。
初任給はたしかに上がったが昇給のスピードは遅くなったというケースもあります。
賃上げと生産性向上はセットです。
賃金だけが勝手に上がるというのは幻想です。
また、人手不足だからといって誰でも入社してもらいたいということはありません。
新卒採用は未来への投資です。
人も資産です。
利益を生み出さない資産へは投資は行いません。
売り手市場だからといって採用基準を下げることはしません。
しっかりと自身の軸を見つけ就活をがんばってください。
採用計画、方針
採用(広報)予算
▶ 採用(広報)予算を「増やす」が35.6%に 「減らす」の6.1%を大きく上回る
採用(広報)予算の前年比較では、「変わらない」が44.8%で最多であるが、「増やす」が「大幅に」と「やや」を合わせて35.6%に達している。
2024年卒より3.4ポイント増加し、「減らす」の6.1%を大きく上回っている。
売り手市場の進展と共に、採用活動に投じる予算を増やす企業が増加していることが伺える。
採用方針
▶ 採用方針は質重視が多数派だが、採用難で量を優先せざるを得ない企業も
学生の質と量の優先度に関する質問では、質を優先する企業(「最優先」+「どちらかといえば」)が67.5%で多数派だが、前年比で7.8ポイント減少している。
一方で、量を優先する企業も21.6%であり、前年比で4.8ポイント増加している。
質を重視する傾向は変わらないものの、採用難の中で「量優先」に転換せざるを得ない企業も増えているという傾向が見受けられる。
力を入れていること
▶ 力を入れていることは「インターンシップ、オープン・カンパニー」がトップ 一段と重要度高まる
採用活動で力を入れていることに関して、「インターンシップ、オープン・カンパニー」が57.7%で前年同様トップだった。
2位は「合同企業セミナー(対面)」(51.7%)、3位は「就職情報サイト」(47.8%)が続いた。
前年と比較して、トップ3の項目は同じだが、今回は1位と2・3位の差が開いている。これは、インターンシップ参加者情報の採用への活用が解禁され、企業にとってインターンシップ等の重要度が一段と高まったことを示している。
採用基準
▶ 採用基準「厳しくする」は前年比3.4ポイント減の8.3% 重視ポイントは「コミュニケーション力」「人柄」
採用基準の前年比較において、「変わらない」が86.6%と大多数を占めている。
「厳しくする」+「やや厳しくする」は前年比3.4ポイント減の8.3%、「緩くする」+「やや緩くする」は微減の5.1%である。
採用基準で重視するポイントは、「コミュニケーション力」が81.7%で最多であり、「人柄(明るさ・素直さ等)」が80.8%で2位となっている。これは例年同様、トップ2が突出している。3位は「主体性」(40.2%)、4位は「ストレス耐性」(28.5%)と続き、それ以降の順位も前年から大きな変動は見られていない。
採用予定数に対する内々定出しの割合
▶ 内々定を大量に出す企業の割合が増える傾向
内々定辞退を見越して、採用予定数に対し内々定をどの程度出す予定かを尋ねた質問では、151%以上の企業の割合が前年から3.1ポイント増えて29.4%と3割近くになっている。
売り手市場の進展と共に、大量に内々定を出す企業の割合が増加している傾向が見受けられる。
内定辞退対策
▶ 内定辞退対策は「懇親会(対面)」が7割超で突出 トップ3はいずれも対面のコミュニケーション
内定辞退対策のトップ3は、「懇親会(対面)」が前年比13.8ポイント増の74.9%、「先輩社員との面談(対面)」が同6.4ポイント増の48.3%、「人事担当との面談(対面)」が同4.4ポイント増の41.3%であった。
脱コロナを受け、オンラインよりも対面でのコミュニケーションの場を設けて、内々定や内定の辞退を減らそうとする企業の割合が増加している。
初任給の引き上げ
▶ 初任給引き上げ「決めている」11.5%、「検討している」22.9% 計3分の1超に
2023年は歴史的な物価高の影響を受け、30年ぶりの高率の賃上げが実現し、初任給を大幅にアップする企業の動きが話題になった。
2025年卒採用での初任給引き上げを「決めている」企業は11.5%で、「検討している」が22.9%に達している。
売り手市場で給与水準を意識する学生が増える中、3分の1を超える企業が初任給を引き上げて採用活動に臨もうとしている。
通年採用の実施状況
▶「新卒+既卒・第二新卒・経験者採用を年間を通じて行っている」52.6% 「20代通年採用」が定着
通年採用の実施状況について尋ねた結果、「新卒採用と並行して、既卒・第二新卒・経験者採用を年間を通じて行っている」企業が前年比1.7ポイント増の52.6%に上がった。
新卒採用においては、夏採用、秋採用が5.7ポイント増の52.6%に達している。新卒市場での採用難と転職市場の活発化を受け、「20代通年採用」が定着してきたようだ。
新卒採用における職種別(ジョブ型)採用の導入状況
▶ 職種別(ジョブ型)採用の実施企業は微増の27.0%
2025年卒採用での職種別(ジョブ型)採用の実施企業は27.0%で、「以前から導入」+「導入の予定がある」が前年から2.5ポイント微増した。
日本型雇用の慣習である総合職採用にとらわれないジョブ型採用導入は、働き方が多様化する中で注目され学生の関心も高いが、「現時点で導入の予定はない」が70.0%を占めており、まだ慎重な企業が多いのが現状である。
採用活動におけるAIの利用状況
▶ 採用活動でのAI利用はまだ少数、「検討中」18.1% 生成AI利用学生増を踏まえ「面接をより重視」が56.6%
採用活動でのAIの利用状況について尋ねた結果、「採用ページ等に載せる文章や画像作成に利用している」企業は3.4%あり、一方で「エントリーシートの採点」など選考で利用する企業はそれぞれ1%に満たなかった。「利用を検討中」は18.1%で、今後の本格的な導入に向けた動きが注目される。
学生がエントリーシート作成に生成AIを利用することについて、企業は「使用の有無で不公平が出ないように評価方法を工夫」が4.4%、「使用禁止を明示」が3.1%など、何らかの対応を行っている企業は少数にとどまった。「対応を検討中」が32.0%で、「対応策は考えていない」が64.4%と大多数を占めている。
生成AI利用学生の増加を踏まえた採用選考の方針では、「面接をより重視する」が56.6%に上がっている。ただ、「エントリーシートの質問項目を生成AI使用を前提とした内容にする」が4.2%、「生成AIをうまく活用した学生をむしろ評価する」も5.9%あり、これらの新たなアプローチも見受けられる。
Webテストの替え玉受検対応策
▶ Webテスト替え玉受検対応策では「社内などで受検してもらう」8.7%
問題になったWebテストの替え玉受検への対応策として、「社内などで受検してもらう」が8.7%、「テストセンター受検限定に」が5.4%など、不正防止に向けて一部企業で受検場所を指定する動きが見られる。
Webテストを実施して顔を企業内で映さないような受検として、「対応策は考えていない」という企業が多数を占めている。
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