てん。

私の中にあるもののはきだめ。

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私の中にあるもののはきだめ。

最近の記事

またね

本当はね幸せになりたかったよ でもね叶わないことがわかっちゃったの 君をひとりにはしたくなかった でも僕もひとりになりたくなかった こうするしかなかったの ごめん ごめんね ごめんなさい 出会ってしまったこと 生まれてきてしまったこと 何から謝ればいいですか 来世は幸せになりたいな 来世でも君に会えるかな 来世なら君は 永遠の愛を誓ってくれますか

    • 社会適合化計画その1

      4ヶ月と言う短さで退職した、2022年夏までの話をしようと思う。私がやっと人類に近づこうと立ち上がったときのことだ。 入社したのは2022年3月頃だった。高卒ニート、21歳にして初正社員。 就活をする前に通った職業訓練校で半年間学んだものはあまり役に立たなそうだな、とまた時間を無駄にしてしまったことに落ち込みながらも定職につけたと言う安心感を得て満更でもなかった。 未経験募集のエンジニア職だったので、簡単なことから経験を積んでいくのだと思っていたら、指定された資格を取るま

      • 心許無い

        私が毎晩飲む白い小さな粒は、殴れば粉々になってしまうだろうし、コップを倒して水浸しになれば溶けてしまうだろう。 私が毎日指を滑らせる金属の板も、投げればひび割れてしまうだろうし、お風呂に落とせば画面は真っ暗になってしまうだろう。 私の体は、高いところから落とせばぐちゃぐちゃになってしまうだろうし、川に流れていって仕舞えば動かなくなってしまうのだろう。 私は心もとないこんなものに頼って生きているのだ。誰にも頼られはしないのに。 誰からも求められないそんな存在なのに、たっ

        • 不幸中毒

          あ、なんかつまんないな。 そんなことを思ったのは仕事に向かう道中のことだった。 高卒ニートだった私は、3月に内定が決まり、気がつけば社会人になっていた。 朝目を覚ますと、おはようと笑いかけてくれる恋人が隣にいる。 仕事も無事に決まった。 私は満ち溢れていた、これを望んでいた、幸せだって言っても嘘ではなかった。 でも何故か、つまらないな、と思ってしまった。私が望んでいたものはこれではない。そんな気までしてしまっていた。 私は長い間、自分が幸せではないことを自覚していた。

          馬鹿で悪かったな

          馬鹿ってなんで馬と鹿なんだろうか。 そんなことを考えている私は馬でも鹿でも犬でも猫でもなく人間だった。 どこかの国で戦争が始まったようだ。 何やら世間は騒がしい。 こっちは就活戦争をひとりで繰り広げているというのに。 もし戦争の影響が日本に出て、それこそ日本が戦争に参加するとかなったら、私のこの就活戦争は逆に終わるのだろうか。なんて呑気に考えている。 どうせいつかはまた戦争が起きる、それが今始まっただけ。そもそも私の知らないところでは今までだって紛争やら何やらが起きてた

          馬鹿で悪かったな

          あなたのおかげ

          殺意、あるいはそんなものかもしれません。 私は復讐心だけで生きてきました。 どこの漫画の主人公だよと思われるかもしれませんね。でも正直、復讐心こそが私の生きる糧であり、また生きる意味であり目的なのです。 復讐相手なんて数えてもきりがありません。きっと最強の殺人鬼だろうが暗殺者だろうが何だろうが、到底始末しきれないでしょう。 そう、私は世界に復讐心を抱いています。 世界に嫌われていたからか、私が世界を嫌っていたからか、そんな卵が先か鶏が先か、みたいな話はどうでもいいのです

          あなたのおかげ

          落下

          あ、と思った時には崩れていく ソワソワとする心 じわりと汗ばむ手足は それでいて冷え切っている 気道が塞がる感覚 呼吸がうるさい 手の痺れと吐き気 私は布団の中で小さくなる おかしな呼吸のせいか 肩が痛くなってくる 頭は全く働かない 死にたい 死にたくない 消えたい 消えたくない 二律背反の恐怖 地獄は夜に顔を覗かせる。

          落とし物

          自分は否定されても仕方がない。そう思って生きてきた。 自分に向けられた言葉の刃。鋭利な刃物。言葉は、包丁よりも、きっと太刀よりも鋭く、深い傷を負わせる。 自己肯定感は一歩、また一歩と学校へ向かううちに落ちていく。そして代わりに自己嫌悪を鞄いっぱいに詰め込んで帰路につくのであった。 心はもうとっくに空っぽになっていた。自分を否定される度に、自分が悪いんだ、と思うだけだった。自分が世の中で一番醜く、価値のない人間だ、そう思って疑わなかった。 自尊心、自己肯定感、自己愛。落

          落とし物

          何者かには成れない

          自分は表舞台に立って何かをする存在ではない。 小さい時からそれをわかっていたのに、今になって、人前に立ちたい、何かをしたい、何かをできるはず、そう思ってしまう自分がいる。 実際は人前に出れば笑い者、何かができるはずもなく、何もできやしないのに。 私と言う人間は1人しかいない。それは確かなことなのかもしれないが、何も嬉しくない。私が私でなければ、もう少しまともな人生を歩めたのではないかと思う。 スティーブ・ジョブズだって、彼がいなかったら他の人がきっと彼と同じようなことをし

          何者かには成れない

          君と僕は

          夜空の丸い月を睨んで 今日で終わりにしたいって そんなこと言わないでBabyとかさ 励ましの歌とか歌えやしないけど 言わせてくれよ君が好きだから 不幸を数えてる君の 隣にいてあげたいんだ僕は その手を握ってあげたいんだ僕は 君は笑えているのかな 作り笑いからでもいいからさ 笑った顔が好きだよ 差し込む朝日を憎んで 憂鬱な世界におはようって そんな気分にもなれやしないねBaby 励ましの歌とか歌えやしないけど 言わせてくれよ君が好きだから 不幸を数えてる僕も 隣にいて欲

          君と僕は

          無知の知とは言えども

          高卒ニート、私の肩書だ。 私の通っていた高校は自称進学校と進学校の間くらいにある、なんとも中途半端な偏差値をした公立高校だった。滑り込みで入学した私は、当初は有名大学に進学する気満々だったし、それが当たり前だと思っていた。もはや4年間、あるいは6年間大学に通う以外の道、専門学校や短大はもちろん、高校卒業後に就職、なんて道があることを知らなかったのだ。 そんな私の自律神経が高校2年生の秋頃、突如どこかへ行ってしまった。そして、躁鬱、とやらになってしまった。そこからは本当に数

          無知の知とは言えども

          我が身の深淵

          難しい言葉を並べても 誰にも理解されなくて 簡単な言葉に書き換えれば それじゃないと心が叫ぶ 自分はみんなと違う それはただのエゴイズム 姿かたち中身まで全部まるっと お前らと同じ人間なんさ 言葉にならない叫び声が 私の頭の中で渦巻くのだ うるさい黙れと叫ぶのは まぎれもない自分の口だった 愚かな自分は 醜い自分は そう考えてしまう自分自身は いつまで私を蝕むつもりだ

          我が身の深淵

          フリーターという名のニート

          「普段何やってるの?」そう聞かれたら、「ニートです」と答える。実際は週3回くらいのペースでアルバイトに行っているが、大した収入もなければ、仕事の出来も悪いので、とても"フリーター"なんて言えなくて"ニート"と答える。自己肯定感はミジンコにも劣るだろう。 Googleで"ニート"と検索すると、トップに「十五歳から三十四歳までの、家事・通学・就業をせず、職業訓練も受けていない者。」と出てくる。彼氏と同棲を始めた今、当てはまるのは年齢だけだ。 しかし、私は"ニート"だと言ってしまう

          フリーターという名のニート

          君のことと彼のこと

          君にフラれたら自分は死ぬと思っていた。風になびくカーテンを見るでもなく視線は宙を泳ぐ。君の笑顔をたくさん写したフィルムカメラが視界に入る。視界がにじむ。なんで涙なんて出るんだろう。暖かい水滴は頬をすべり耳のところまで流れてくる。君が私のそばから離れてもう1年が経とうとしている。今頃他の女の子に、あの頃私がファインダー越しに眺めていた笑顔を向けていることだろう。君との連絡手段は私から絶った。電話帳から名前を消し、LINEもTwitterもInstagramもブロックして削除した

          君のことと彼のこと