自宅。
　居間で家族と一緒にテレビを見ていた。
　携帯電話のアラームが鳴ったので、すぐに止めた。何でこの時間にアラームをセットしたんだったか忘れていて、頭をひねること数分。そういえば、居間で今見ているのとは別に、見たい番組があったんだった、と思い出すと同時に、ものすごい便意が。
　トイレにも入りたいし、見たかった番組も記憶をほじくり返している間に始まっているだろうし、と混乱したが、迷っている時間はないのだ。よし、と行動の順序を決める。
　激しい便意に抗いながら、自分の部屋へ走っていき、テレビを点けて目当てのチャンネルを選局、音量を最大に上げて離れていても聞こえるようにしてから、トイレに急行した。
　結局、トイレのドアを開けていてもテレビの音は聞こえないし、トイレに入るのがあまりにもギリギリすぎて・・・。