見出し画像

【江東区】産後ケアサービスの充実を目指しています〜世田谷区産後ケアを視察〜

超党派の自治体議員で世田谷区桜新町にある産後ケアセンターを視察させていただきました。


産後ケアセンター外観

区の職員さん、施設長(助産師さん)より施設について、ご説明とご案内をいただきました。


説明を受ける様子

当日は、利用の予約がいっぱいで実際にお部屋を見せていただくことや、利用中の方のお話をうかがうことはできませんでしたが、新生児など小さな赤ちゃんがすやすや眠っている様子に大変癒やされてきました。

可愛かったです〜!

世田谷区について


【区概要】
・人口915,439人/23区中トップかつ増加中
・出生数6,713人(漸減)晩産化が進む
・祖父母の同居:70.5%が同居近居でない
・5箇所区役所支所あり

区立産後ケアセンターについて


こども計画の重点施策である「世田谷版ネウボラ」の取り組みのひとつ(児童虐待2次予防)


2008年3月全国初の事業化(当時、根拠法令なし)
武蔵野大学へ委託していたが、撤退
・2017年条例制定
・2018年4月~区立で運営を開始(日本助産師会へ運営委託)
※区市町村独自基準型に基づく施設
・2021年母子保健法に位置づけられる


区内の産後ケアは、ママズルーム(デイケア)もあり。


産後ケア
対象:産後4ヶ月未満
(修正月齢も含む。但し寝返りを盛んに行う場合はNG)

利用料金:1.5割自己負担
・宿泊1泊2日9,000円(←安い!)
・デイケア3,000円
・未就学児きょうだい1人まで一緒に利用可能:1泊3400円追加(きょうだい利用)
・多胎児は1人当たり500円追加(←安い!)


1階の案内図
お昼の御膳
いただいた資料

事業の詳細は世田谷区ホームページを参照ください。

視察してわかったこと


・出生に対する利用率 R3年:854人12.7%
過去3年間 11.9%→11.1%→ 9.4%と推移している
・抽選について 申し込みは年間3100件 54%は利用できている
・利用者のうち2割は継続的に支援が必要
・コロナ禍でR2.10月~オンライン相談を開始
・区と年1回合同連絡会を開催
・利用者にDVのスコアをとる
・お部屋の稼働率は8割程度
・利用開始時期は産後1ヶ月未満が半数超え
産後1ヶ月を過ぎてから初めて利用する方の意見
「知らなかった」
「もっと大変な人が来るところかと思っていた」
「家族に申し訳ない」
「大変過ぎて申し込みできなかった」など
・利用日数:7日の最大利用が25%
自己負担割合は1.5割と設定している(8.5割は国や自治体が負担)

今後の課題(施設側として):
父親への支援
ケアの評価が見えるシステム
ケアの質の向上
出産4ヶ月以降の支援
関係機関とのさらなる連携

感想


病院やホテルのような明るくてきれいな建物、バランスのとれた献立においしそうな食事、助産師・保育士・臨床心理士(専門職)による手厚い産後支援が提供されていることがわかりました。

自己負担割合を1.5割と低く設定することで利用のハードルを下げているものの、利用している区民はまだ少ない状況もわかりました。

江東区では利用者の自己負担は3割と設定されているため、宿泊費や多胎児の加算額が世田谷区よりも高くなっています。

これは議会でも改善を求めていますが、やはり自治体の意識で変えることはできるなと強く感じてます。

そして、世田谷区と同様に更に多くの方に利用してもらえるように受け皿整備も必要です。

改正母子保健法では、産後ケアの対象は【産後1年未満】となっています。
寝返り→お座り→歩いたりと、成長していく赤ちゃんを受け入れるには施設側の体制整備も必要です。

どのようにして産後ケアを充実させるかヒントも得られました。

早速、区へ要望したいと思います。
 
世田谷区でも今後にむけて新たな取り組みも検討されていて(詳細は省きます)、地域のニーズを把握し取り組む様子に頼もしく感じました。



様々な自治体議員が集まり意見交換や質問をすることで、新たな気付きや学びを得ることができました。


参加議員で記念写真

親子・子育て応援ラボでお世話になっている仲間と、子どもの事故予防議連の方々です。

世田谷区職員及び、産後ケアセンターの職員の皆さま
この度は受け入れありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?