見出し画像

本の紹介 | 『冒険の書』 社会に出る前に読んでほしい、知的探究の本


長久手市の行政書士、酒井洋一です。

普段は相続・遺言のお手伝いや不動産のお仕事をしています。

noteでは、専門的なコラムや私が普段考えていること、趣味のことなどを綴っています。



冒険の書 / 孫泰蔵

どうして学校の勉強はつまらないのか?
好きなことだけやってちゃいけないのか?

誰もが考えたであろう、勉強や仕事、人生にまつわる疑問。
起業家の孫泰蔵さん(孫正義さんの弟)が、過去の名著を紐解きつつこの疑問に体当たりしていく本となっています。
高校生の頃に読みたかったなぁと思いましたね。

ただの過去の名著の紹介ではなく、著者の思考や意見+本の世界に入り込んで著者と対話するという、半ストーリー仕立てになっているのがまた読みやすい。
答えはコレ!と短絡的に正解を求めず、孫さんが悩み考えたその思考を辿るように話が進んでいきます。

正解がコロコロ変わる現代において、完璧な答えを出すことには意味がなくなってきていると感じます。
それよりも手も頭も動かして、考えてやってみて、そこから答えらしきものを探り当てると同時に、新たな疑問や問いが湧いてくる。
そしてまたその問いについて思考を巡らせる。
必ずしも答えや正解にたどり着かなくてもいい。
考え進み続けることに意味があるんじゃないかな。
この問いと思考のサイクルこそが人間本来の学びの姿であり、正解のないこれからの時代において、またAIが台頭してくる時代において人間らしくあるためのひとつの型なのかもしれませんね。

そして一つ一つのサイクルは点でしかないけれども、この点を沢山作っていくことで点と点とが結び付き、気が付くと線になっている。
この線が自分自身の軌跡であり、芯であり、これからの道しるべなんだと思う。

・・・と、ここまでの文章も、問いと思考のひとつのサイクルなんですよね。
こうやって自然体で考えたことを、忘れず大切にしたいと思いました。


情報過多で答えらしきものが初めから提示されている、与えられるものを捌くだけで精一杯の現代社会。
考えるということを忘れてしまっている人もいるかもしれません。
そんな大人にも読んでほしい一冊です。
駆け足でコンテンツを消費するのではなく、じっくりと自分の思考と向き合い、深く沈んで頭の中を探索する。
そんな時間を大切にしたいと、この本を読んで改めて感じさせられました。

知的探求って楽しいですよね。



最後までお読みいただきありがとうございました。
気軽に「♡スキ」を押していただけると嬉しいです。大変励みになります。
フォローもぜひお願いします。
noteを軸に皆様と交流を深めたいと思っています。


この記事が参加している募集

#読書感想文

187,194件

そのお気持ちに感謝いたします! 頂いたサポートは勉強のための書籍代や活動費など自己研鑽に充てさせていただいています。ありがとうございます。 面白い、役に立った、考えさせられるな・・・など、立ち寄って頂いた方になにかお返しできるような記事を書いていきたいと思います。