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食べるト楽しむ

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ホガラカな視点で食べるということを考えてみる。 ホガラカな視点でたのしむということを考えてみたら、こんなたのしいコンテンツになりました。 例えば「食べログ」のたのしみ方。例えば「… もっと読む
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記事一覧

和風スパゲティの世界①

和風スパゲティって一体どこでいつ産まれたのか…。 諸説あろうと思います。 そもそも日本人が作るスパゲティのほとんどが和風スパゲティじゃないかと思うほどに、日本人はスパゲティが好きでよく食べ、よく作る。 日本人って教わったまま作るよりも、自分の好みにあわせて改良することが好きなのでしょうネ…、日本独自のスパゲティがたくさん産まれた。 カルボナーラを生クリームと卵で作る。 あれはカルボナーラじゃないという人もいるけれど、卵黄と脂と胡椒だけで作るカルボナーラより簡単にでき、あっさり

イカゲソをおいしく食べる

イカゲソ。 イカの足。 どこか付け足し感のある食材です。 ゲソを感じすれば下足。「下」って文字が付け足し感の正体かなぁ…。 イカは胴体を食べるもの。 タコは足を食べるもの…、って感じがあって、イカのゲソやタコの頭は余り物。上等な料理には使えないような感じもしちゃう。 でもネ…。 ゲソはおいしい。 イカの胴体にない食感や味わいがあって「ゲソ◯◯」って表記をメニューに発見するとたのまずにいられなくなるほど最近は好き。 今日はゲソのお話。 ちなみにタコやイカの「足」というけど、

田舎のおでん、銀座のおでん②

「おでん」ってふたつの世界に分けることができると思う。 「料理屋系」と「屋台系」。 昭和の東京の町にはおでんの屋台がたくさんあった。 ボクが仕事で通った水道橋の駅東口に、夕方になるとおでんの屋台がいつも出ていて、出汁の匂いに混じってコップ酒の匂いが周りに漂っていた。 ラーメン屋台は飲んだ〆。 おでん屋台は一軒目。 夜のはじありと終わりを屋台で過ごすことも出来たほのぼのとして自由な時代。 今はめっきり見なくなった。 おでんはうどんのお供、あるいは駄菓子感覚で食べるものだった

田舎のおでん、銀座のおでん①

おでんって不思議な料理です。 コンビニでも売っているほど身近なのに多様で多彩で奥が深くて、還暦過ぎたいまだにあたらしい発見に満ちている。 Wikipediaにはこんなふうに説明がある。 過不足なき説明ではあるけれど、鰹節でも昆布でもない出汁で作るおでんもあるし、長時間煮込まないからおいしいおでんができるという人もいる。 トマト味のおでんやカレーおでんもおいしくて、家庭で作るおでんは自由。 おでんは室町時代に流行った「煮込み田楽」からはじまったという。 「おでん」は田楽の女

本物タコスと食後のティラミス

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麺と聞いて「なに」を思い浮かべますか?

麺。 この麺はおいしい…、だとか、この麺は伸びちゃっているなんて普通に使う言葉だけれど、「麺」と聞いて一体何を思い浮かべるでしょう。 ボクはまず「中華麺」を思い浮かべる。 うどんのときはうどんと言う。 そばもそば。 パスタのことはパスタというから、麺といえば中華麺。 あるいは「麺そのもの」のことは麺という。 うどんやそば、ラーメン、パスタから具材やソース、スープにタレを引いたものが麺。 ところで「麺」って何なんだろう…、って今日はそれを考えてみる。 麺の定義ってわかりや

ナポリタンをナポリタンたらしめているものはなに?

ナポリタンスパゲティ。 日本生まれの日本のスパゲティ。 イタリアによく似たスパゲティはあるの?って聞くと、多くのシェフが挙げるのが「アマトリチャーナ」。 日本で簡単に手に入る食材で作れば、ベーコンチーズのトマトソースのスパゲティになりましょうか…。 見た目はたしかにナポリタン的ではあるけれど食べるとまるで違って感じる。 違って感じる理由はひとつ。 「あれ」が入っていないから。 ナポリタンに限らず、それが入っているというのが西洋料理と洋食の違いを作っていたりする。 さてそれ

太い、短い、硬い、おいしい!トリクロマティックのホットドッグ

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お粥の話

ホテルの和食堂で和朝食を食べるとき。 「ご飯になさいますか、それともお粥にされますか?」って聞いてくれることがよくある。 最近では、朝から営業しているホテルの日本料理店が少なくなったから「よくあった」と言ったほうがいいかなぁ…。 たいてい「ご飯をお願いします」と答えます。 ホテルの和朝食のおかずはだいたいどこも同じようなもの。 卵焼きに焼き魚。 旅館の朝食ではカマスや赤魚、みりん干しのような匂いの強い魚を使うことがあるけれど、ホテルはインターナショナルな場所です。 だから

泡を味わうコーヒーの世界②

エスプレッソマシンでスティームミルクを作るところを「聞く」のが好き。 セルフサービスのお店ではカウンターの前に陣取って、飲み物が作られる一部始終を見ながら完成を待つ。 その時間もたのしくていいのだけれど、席について待つ間、耳を澄まして今何が行われているんだろう…、って想像しながら待つのもたのしい。 エスプレッソマシンはかなり騒々しい道具です。 ブーンってモーターが唸る音がしたり、ゴゴゴゴゴゴゴって装置自体が震えて揺れる音がする。 プシューッって蒸気が噴き出す音にドドドドドっ

泡を味わうコーヒーの世界①

昔、エスプレッソといえば食後にそのまま飲むか、ラテかカプチーノくらいしかなかった。 ラテとカプチーノの違いも定かでなくって、カフェオレのエスプレッソ版がカフェラテ、泡がふっくらのっかったのがカプチーノ…、くらいの認識なんとかなった時代がなつかしいほど、最近のエスプレッソ系飲み物の世界は複雑。 名前を覚えるのも大変です。 実は今朝飲んだフラットホワイトも、果たしてホワイトフラットなのかフラットホワイトなのか注文するたびいつも迷って、結局ラテでなんてお願いしちゃうことがある。

新宿ベルク。Long BIGなホットドッグ

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食べるスープでお腹いっぱいになるシアワセ

パンで一番好きなのはベーコンエピ! そんな話を先日しました。 ただそれは「そのまま食べておいしいパンの部」のナンバー1だったなぁ…、とあとで思った。 サンドイッチ用にやはり角食。 生地がぎっしり詰まって仕上がっていないとスライサーで1センチ厚に切ることができないから、流行りの生食パンなんて絶対にダメ。 いろいろ試していまのところ「エディアール」の角食が一番。 ワインとチーズのお供には硬いバゲット。 食事のときにはパン・ド・カンパーニュが食べごたえもあって重宝します。 タナ

休ませるネギ、休ませないネギ

ネギという食材。 とても多彩で種類や場所、そして状態でまるで違ったものになる。 昔は切り立ての白いネギの匂いが好きではなくて、そば屋に行ってもネギ抜きで…、ってたのんでた。 熱を通したネギは好き。 緑のネギは状態によって好ましかったり苦手だったりと、ネギに対しては結構ワガママだったけど、今ではほとんどのネギの状態を受け入れることができるようになった。 中でも生の白ネギのある状態は好きで好きでしょうがなく、昔はあんなに苦手だったのに…、って不思議に思う。 好きになったきっかけは