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クリントンストリートベイキングカンパニー

前から来たかったクリントンストリートベイキングカンパニーにやってきてみる。
ニューヨークからやってきた朝食がおいしいというので有名なレストラン。
名前の通りロウアーマンハッタンのクリントン通りに本店がある。
決して便利な場所でないのに行列必至といわれる繁盛店を手にした彼らが、日本進出に選んだ場所が南青山、骨董通り。駅から遠くて通りの外れ。平日ということもあったのでしょう…、のんびりしてた。

大きな窓が明るくて飾り気のない質素な空間。ニューヨークのデリやダイナーによくあるムードでちょっとワクワク。
メニューは本店そのまま。英語に日本語が併記されているんだけれど、日本語よりも英語の方が料理のイメージがふくらみ伝わる。オモシロイ。
アメリカからやってくる朝食レストランがみんなそうであるようにここもやっぱりパンケーキ推し。でもパンケーキ以外の朝食料理も魅力的にて、気になる料理を選んでたのむ。

まずコーヒーとグリーンサラダのベーコンのせ、そしてメインがポテトパンケーキのスモークサーモン添えというもの。
こういうお店のほとんどが、なんでこんなに調理に時間がかかるんだろう…、って思うほどに調理がもたつく。けれどココ。
早いです。サラダなんてベーコンが焼きあがる音と匂いがしたと思ったらあっという間にやってくる。メインのポテトパンケーキだって、そのサラダを食べ終える前にやってきた。

基本的に朝食メニューがメインのお店。しかも朝食時間帯です。料理自体も仕込みをしっかりしていれば複雑なものはなにもなく手早くできて当たり前。ちなみに厨房の中で働いていたのは、男女ひと組のシェフたちでした。
グリーンサラダは極めてシンプル。
ところが上にのせられたベーコンが分厚くがっしりした上等なモノ。
もしこれがガリガリ、クリスピーに焼けていたらどれほどおいしかっただろう…、って思いながらもおいしく食べる。
次にきたときは「クリスピーで」ってリクエストしよ。

メインの料理は楕円のお皿に広がる分厚いスモークサーモン。
めくると下には熱々のポテトパンケーキ。

その熱でスモークサーモンの脂がゆっくり溶けてツヤツヤ、輝きはじめる。
刻んだイタリアンパセリにクリームチーズにイクラでひと揃え。
まずスモークサーモンを切り分けてクリームチーズを塗って食べてみる。ネットリとした上等なサーモン。クリームチーズは酸味が強くて魚の脂をスッキリさせる。お腹の入り口がパカッと開くおゴチソウ。

千切りにしたじゃがいもを円盤状にかため表面ガリガリに焼き上げたハッシュブラウンの親玉みたいなパンケーキ。
これがおいしい!焦げた表面の部分はガリガリ香ばしく、中の白い部分はホクホク。口に含むと一瞬にして散らかって、ゆっくり芋の風味や旨味を広げてまとまる。
スモークサーモンだけでもおいしい。ポテトパンケーキだけでもおいしくけれど一緒に食べると、そのそれぞれが互いの味わい、食感ひきたて完成していく。スモークサーモンの食べ方として、これほどおいしいレシピは他に無いんじゃないか…、って思いさえするオキニイリ。
この店、もっと近所にあればいいのになぁ…、と思うもニューヨークからわざわざ東京に来てくれたことに感謝しなくちゃバチが当たるね、と思いもしました。また来よう。


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