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名作映画がイマイチでそんな自分に失望した話

昔のアニメや映画を見るのが好きだ。
当時の人達が作ったその時代の最先端のエンタメをそのままの劣化のしない形で見れることが本当に嬉しい。
私はエヴァンゲリオンで有名な庵野秀明氏、彼を 崇拝 推しているので彼が好きだと公言した作品は時間があるときは見るようにしている。
好きなアーティストが影響を受けた曲を聞くのと一緒だ。
私はこの行為を「好きなアーティストが好きなアーティストを聞く」と呼んでいる。けどなんだかややこしい言い方なので知り合いには不評である。

以前私は映画、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」を見た。
不快に思う方がいたら申し訳ないのだが、当時の私はあまり面白いと感じられなかった。その難解だが皆誰しもが共感しうるテーマ性、目まぐるしく変わっていくストーリー展開、シャアとアムロの一騎打ち、そして衝撃のラストシーン。面白い要素を上げればキリが無い。けど私には刺さらなかったのだ。上手く言えないが私はハマらなかった。そのときは「自分はなんて感受性のない人間なんだ……」と心底失望したけれど今なら分かる。

これは一回見ただけじゃ分からない映画なのだと。

この映画を一回見ただけで面白いと言える人間はそうはいない。
もしいたらそいつは本物の天才クリエイターだろう。
もしくは映画の途中でうっかり寝てしまい帰り道に彼女から感想を聞かれて「うん、まあまあ面白かったかな」、と適当に嘘をぶっこく彼氏君だ。
というかそれは大学1年の時に流行りの恋愛映画を彼女と一緒に見に行って爆睡しちゃった時の私だった。

今さっき逆襲のシャア、二回目を見終わってこの note を書いているのだけど、以前見た時とは全く違う印象を抱いた。正直に言うとめっちゃ面白かった。時間を置いて見た「逆襲のシャア」は水を吸うスポンジみたいにスッと頭に入ってくる。
分かる!
見える!!
面白いと感じる!!!!!
まるでニュータイプになったかのようで。

あぁ、これはあれだ。
初めて聞いたときはパッとしなかったあの曲を久しぶりに聞いたら「全然悪くないじゃん……」って思うあの感じ。
何なんだろうなあ、あの現象。
なので私はこれを「イマイチなアーティストのイマイチな曲を聞くとイマイチではなくなった現象」と名付けてみた。でも何のくその捻りもない言い方なので、これもやはり知り合いには不評だ。

話を戻すと、
勉強になったのだ。
デニムを何回も履いていくうちに味が出るみたいに同じ映画を何回も見ると新しい面白さが見えてくる。
こんにゃろ、テメー、
気付かされちまったじゃねーか。
ありがとう、逆襲のシャア。
ありがとう、富野監督。
ありがとう、サンライズ。
ハサウェイ2も待ってます。

そういう訳なので今度は「大怪獣のあとしまつ」、二回目を見ようと思っている。
こんにゃろ、テメー、
やっぱりクソ映画だったじゃないか!


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