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コモ読書録2021

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年間の読書録です。一度に二回読むのでペースは少なめです。Twitterの文字数に収めるようにしているので短文ですが、思うことがあれば長文も書きます。
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記事一覧

夏目漱石と半年ほど向き合った

近代文学に無関心な私が夏目漱石を読んだきっかけは些細な事からだった。 ある日、本屋でふと…

コモ
2年前
342

明暗 / 夏目漱石

亡くなる前日まで書き続けた、漱石史上最長にして未完の大作。 主人公が身の回りのさまざまな…

コモ
2年前
8

「会話」ではなく「対話」を。「あなたの人生が変わる対話術」感想

まず始めに一つ断りを入れるなら、この本は単なる自己啓発本ではない。 作者の泉谷閑示氏は他…

コモ
2年前
6

断片的なものの社会学 / 岸政彦

色々な人の生活史を聞き取るなかで見つかった、分析できないものを集めたエッセイ。 物語にな…

コモ
2年前
2

文化人類学の思考法 / 松村圭一郎

13人の文化人類学者が、世界の民族の暮らしや社会から私たちの当たり前を捉え直す。 そのテー…

コモ
2年前

考える教室 / 若松英輔

新旧の哲学者4名の解説を通して考えることの重要性を解く哲学入門。 なかでもハンナ・アレン…

コモ
2年前

はみだしの人類学 / 松村圭一郎

フィールドワークで異国に赴き現地民と一緒に暮らすと、自分が日頃持っている固定観念に気づき、新しいものの見方を得ることができると筆者は語る。 絶対的な「自分」は存在しない。 他者と交わり自分の輪郭を溶かしていくことが柔軟に生きるヒントだ。

夏目漱石 / 道草

漱石の自伝的小説。 縁が切れたはずの養父との金銭問題や歯痒い夫婦仲、そこに持病も相まって…

コモ
2年前

読むって、どんなこと? / 高橋源一郎

小学校の国語で最初に習う文章の読み方だと、何故か読めないものが世の中には存在する。 知ら…

コモ
2年前

ブッダが教える愉快な生き方 / 藤田一照

苦行でも悟れなかったブッダは、あるがままの姿で因果を受け入れることで悟りを開いた。 冷た…

コモ
2年前

100分de名著 こころ / 姜尚中

「100分de名著 こころ / 姜尚中」 こころはデスノベルではなく、自分が生きた証しを大切な人に…

コモ
2年前

生物はなぜ死ぬのか / 小林武彦

人間の生の起源を遡り、死ぬしくみを生物学的な見地から読み解く。 多様性と進化のために、全…

コモ
2年前

夏目漱石 / こころ

夏の海で出会った謎深き先生から突然送られてきた遺書には、壮絶な過去が書かれていた。 たと…

コモ
2年前

夏目漱石 / 夢十夜

「こんな夢を見た。」で始まる奇想天外な10話のショートショート。 ファンタジーホラーっぽい話もあり、あの漱石が非現実的な話を書いていたのに驚きました。 幻想的な物語からシュールなコメディまで、縦横無尽。 全体に広がる夢うつつな独特の浮遊感、夏の夜に是非。