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20代で帯状疱疹を発症した時の話。

子供の頃、水疱瘡にかかった事のある人が日本人のほとんどだろう。
そのほとんどの日本人よ、帯状疱疹には気を付けろ。

ある日なんとなく、腹に違和感を覚えた。
痒いような気がする。
その程度の小さな違和感だ。
だが腹に限らず、体のどこかがなんとなく痒いなんて誰にでもある事だ。
わざわざ気に留める人の方が少ない。

しかし今度はその「痒い気がする」が「ちょっとヒリヒリする気がする」に変わった。
服が擦れると、ちょっとヒリヒリする気がするのだ。
そして決定的に「これは一回病院に行くか」と決意したのは風呂に入っている時だった。
シャワーの水圧が強く感じる。
しかも、そのちょっとヒリヒリする部分だけ。
最初は気のせいかと思ったが腹にシャワーを当てると、左半分だけ水圧を強く感じたのだ。
うわー、めんどくせえと思いながら私は病院に向かった。

「あー、うん。帯状疱疹ですね」
診察室で症状を説明し、腹を見せると背中も見た医者がすぐに言った言葉がそれだった。
背中は見えないので分からないのは当然だが、実は腹に小さな痣のようなものがあったのだ。
そこから神経が繋がっている背中側にも同じような小さな痣があったらしい。
この神経上に症状が出る事と、体の左右どちらかの片側にしか症状が出ない事が帯状疱疹の決め手のようだ。
私は二回程注射で薬を投与して事なきを得た。
ちなみに腹にあった痣に何故気付かなかったかと言うと、丁度胸の下辺りで私が上から見下ろしても胸で隠れて気付かない位置だったからだ。
私の胸がもっと小さければ気付いていたかもしれない。

私が何故この話をしているかと言うと、最近また「帯状疱疹にご注意」のCMがよく流れるからだ。
あのCMを見た事がある人はいるだろうか。
「50歳以上(60歳だったかもしれない)の皆さんー!」で始まるあのCMを。
20代でなった私の体がまるで年寄りみたいじゃないかと非常に腹が立つのだ。
まあもちろん、帯状疱疹は若くても発症する事があるが、発症率がぐんと上がるのは高齢になってからだ。
ステイホーム等で免疫力が下がった高齢者の発症率が上がる事を考慮してのCMなのだろう事は容易に想像がつくが、腹が立つものは腹が立つ。
せめて「帯状疱疹は誰でも発症します」等から始まってくれればいいのにと思う今日この頃だ。

とは言うものの、帯状疱疹は早期発見が難しい。
私はたまたま自分で症状に気付き、たまたま病院ですぐに帯状疱疹だと診断され治療が出来たが、症状に気付かなかったり病院をたらい回しになる事も珍しくはない。
「体の左右どちらかにだけ」痛みや痒みを覚える時はすぐに病院を受診してほしい。

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