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ブローニーフィルムのスキャン

昨年夏に初めて中判に手を出し始めた時から、自宅スキャンの環境を整えなければと考え続け、昨日やっとそれが実現した。

ここ数年、フィルムスキャナはPlustek OpticFilm 8200i を使用しており、クオリティ面では満足しているのだが、いかんせんこちらの機種は35㎜専門。同社の120㎜用の機種を求めようとすると、27万超という破格の金額で、もはや一個人が趣味で使用する域を超えている。即却下!

次は、カメラを使用してデジタルデュープをする方法を検討したが、それだと自分の場合、まずはデジタル一眼カメラを購入するところから始めなければならない。普段の撮影でもデジイチを使用しているのなら兼用が出来て安上がりなのかもしれないが、今のところ全く使用しないのでね。残念ながらこちらも却下。

最後に、今までの経験則上あまり信用していないフラッドヘッドスキャナの購入を検討。EPSON GT-X980の評判が良いらしいが、こちらも8万円近くするまぁまぁの高級品。微妙に買えない金額ではないところが憎い。酒を飲みながら、ついポチっと買い物カゴに入れてしまいそうになり、危なっかしい事この上ない。

で、結局どうしたかというと、酒を飲みながらポチっとした事には変わりはないが、ヤフオクで2万円ちょっとの中古品を購入した。
機種は、EPSON GT-X830。発売年より10年以上経過しているが、Windows11対応である事と、スキャンソフトのSilverFastが使用出来る事、あとは、中古の場合その時の出会い次第になるのだが、ほぼ未使用品であった事が購入の決め手となった。

結果は、大満足である。フラッドヘッドの場合、フィルム専用機よりゴミが付きやすいのが難点だが、SilverFastの赤外線スキャンで、ある程度ゴミ取りが出来るので、そこは大目に見よう。


こちらは、17年ぶりに訪れた赤羽台団地。
17年前に訪れた時は、まだ建て替えをする前だったので、あのスターハウスにもまだ人が居住していた。
建て替え後の現在は、有形文化財として登録されており、人は居住していないようである。

建て替え前の2007年

FUJI PROVIA100F / MINOLTA X-700 MC W.ROKKOR 28㎜


さて、当時を懐かしみながら建物だけをフラっと見るつもりだったが、スターハウス棟の向かいに新しく出来た『URまちとくらしのミュージアム』の見学の空きがあり、飛び込みで参加。2時間近い長丁場の見学コースだったが、全然飽きる事なく、むしろ再度訪問したい。


同潤会アパートを始め、各団地の解体現場から持って来た当時の建具等の現物が間近で見られて、おそらく団地好きには垂涎モノのお宝に出会えると思う。
個人的には、1997年に解体された晴海高層アパートの構造が大変面白かった。映画『家族ゲーム』を思い出してしまったよ。


最後に。実は、今回初めてブローニーフィルムの自家現像を行った。毎晩晩酌をしながらリールの巻き付けの自主練をしていた甲斐があり、問題無く現像が出来た!
しかし、使用する液量の多さがちょっと気になる。35㎜1本の場合は300mlで済んでいたものが、こちらは1本450ml。現像液・定着液をすぐに消耗しそうな勢いである。
現像液に関しては、今使用しているILFORDの濃縮希釈タイプ(ILFORD ILFOTEC DD-X)を使い切ったら、次回からは面倒でも安価な粉末タイプを選ぶかもしれない…。

今回は、スキャナ購入、団地訪問、自家現像、と盛り沢山の内容でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

ILFORD DELTA100 / FUJI GS645S WIDE60 Professional
現像:ILFORD ILFOTEC DD-X
停止:ILFORD ILFOSTOP
定着:ILFORD SILVERCHROME BW RAPID FIXER
ISO100撮影、液温20.5℃、10分30秒現像

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