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睡眠と口腔育成の関係

歯科衛生士さきです☺️

ご質問いただきました!

「寝る時のおねしょ、夜中起きることについてはお話がなかったと思いますが、口育との関わりはあるのでしょうか?」

「おねしょ、夜中起きるについて対策がありますでしょうか?」

この2つの質問に答えていきたいと思います。

寝る時のおねしょ、夜中起きることについてはお話がなかったと思いますが、口育との関わりはあるのでしょうか?


<おねしょについて>


おねしょは3歳頃の膀胱の機能が未熟なため起こることを「おねしょ」と言います。
5歳以上になると夜尿症といいます。

この夜尿症の定義が
・5歳以上
・1ヶ月に1回以上の頻度
・3ヶ月以上続く
ものとされています。

睡眠時は通常体を休めるため、副交感神経優位になります。
しかし、 OSA(閉塞性無呼吸症)患者は無呼吸や低呼吸により低酸素状態が続くことにより、交感神経優位になります。


交感神経優位になると、膀胱の容量が減少するため頻尿になります。
酸素不足で脳に十分な酸素が届かなくなるため、目覚めにくくなり、夜尿につながる可能性があります。


睡眠中の呼吸が止まったり、浅くなったりすることにより
心臓や肺などの臓器が位置する胸腔内の圧が低下し、
心臓に負荷がかかることにより、通常よりも心臓の活動量が増えます。

そのことにより心臓の働きを保つために
ANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)が分泌されます。

このANPは心臓から分泌され、特徴として利尿作用があります。
そのため夜尿症の場合、尿量が多いです。
厚いマットレスの底まで湿るなど通常の排尿よりも多く感じることがあります。

睡眠中に分泌されるはずの「成長ホルモン」の分泌が低下します。
この成長ホルモンは脳・骨・筋肉・内臓など各機関の発達に関わります。

脳の発達、上顎の発達は質の良い睡眠によって成長します。
直接夜尿症が口育に関わるのではないですが、夜尿症やおねしょは口腔育成がスムーズにいかないサインと見て良いかと思っています。

ぐっすり眠っていればおねしょをしていても起きることはありません。おねしょが起きるきっかけになるのは、ぐっすり眠れていないサインでもあります。

<夜間覚醒>

赤ちゃんの体内リズムは超日リズムと言って2〜3時間で一度起きるサイクルになります。超日リズムの経験があるから、概日リズムが出来上がります。

概日リズムとは1日が24時間のリズムのこと。
血圧、ホルモンの分泌、自律神経の調整をするために必要なリズムです。

この概日リズムは1〜2歳頃に作られ、2歳以降に定着していくと考えられています。

なので赤ちゃんの夜中起きることは「珍しくない」ということです。

ただし、長く眠れるようになってくるのも事実です。
体内時計を調整するホルモン(メラトニン)は
生後3〜4ヶ月の5900gを超えると分泌されると言われています。

夜中起きることは赤ちゃんにおいて際立って問題だとは私は思っていません。
ただその対処によるのかなと。

先日お伝えした夜間授乳(乳腺炎リスクがあるなら授乳した方がいいです!私も苦しかったので、そこは無理なさらず)灯りの使い方も注意が必要です。


炭水化物の消化には6〜8時間ほど時間がかかります。
夜ご飯は軽めに。
茹でる・蒸す料理だと消化効率は上がります。


寝る直前の食事は血糖値が上がるため、交感神経優位になりやすいです。
理想は寝る3時間前に夕食を終わらせたいですね。

(8時に寝る子なら5時・・・我が家はできていません💧)

軽めのご飯にすると空腹になるお子さんもいます。
胃の容量もまだ少ないため、食事回数が多いお子さんは寝る1時間前にバナナ・牛乳・オートミールなどがおすすめです。睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠があります。

<少し睡眠と脳、口育について>

ノンレム=眼球運動がない睡眠(深い睡眠のこと)
レム=眼球運動がある睡眠(浅い睡眠のこと)

と睡眠には2つの種類があります。

胎生35週以降にノンレム睡眠が確認されています。
(このノンレム睡眠は規則的な口唇運動がみられる)

発達期の睡眠は神経形成に重要とされています。
レム睡眠機構は大脳辺縁系、上位の中枢形成に関わっています。

※上位中枢=脳

呼吸中枢と嚥下中枢は脳の延髄にあります。

口育において呼吸と嚥下は重要な2つのポイントなので、脳発達は学ぶべき内容だと思っており、今回睡眠を口育の授業に取り入れました♪


おねしょ、夜中起きることについて対策がありますでしょうか?

夜尿症対策


①副交感神経優位になりやすい環境を作ること
②塩分の多い食事は控える
③就寝前の水分補給はたくさんは控える
④自尊心を傷つけない

交感神経への切り替えは0.5秒ですが、副交感神経優位になるには5分以上かかります。寝る前の副交感神経になる時間を作ると良いですね。

夜尿症患児は夜尿のない対象のお子様と比較して、優位に自尊心が低いとの報告もあるそうです。夜尿症が改善したお子様では自尊心の回復が見られたとの海外の報告もあります。
(日本泌尿器科学会より)

そのほかに・・


マッサージ、絵本を読む、今日できたことなどお話しする、がんばったところを褒める、ハグをするなど


ご質問等ありましたら、ご連絡ください!

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お口の親子教室 cucu(キュキュ)
鈴木 沙希  
mail:cucubaby99@gmail.com

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