iPhoneが死んだ。
全面グリーン。
グリーン・ザ・カオス。

娘がiPhoneを叩き落とすなんて日常のことなのに、溜まり溜まったダメージが飽和したのか、打ちどころが悪かったのか。旦那の「今、結構イヤな音したよ...」と言う一言を流し、のん気に拾ってひっくり返した私の目に飛び込んできたのは、変な色のiPhoneだった。何この緑、全然目が喜んでない。

焦って電源ボタンや音量ボタン、スワイプや長押しやありとあらゆることをしたがどうにもならず。電源も切れない。濃いグリーンの奥に、いつもの画面が薄く透けて見えて切ない。そうこうしていたらウィーン！ウイイーン！！という緊急サウンドが鳴り響きだし、間髪入れずにPrrrrrと着信する音が聞こえた。うわ！！！ちょ、どこに電話してるん、やめて！！！

「こちら、救急*#%&。どうしました？」

↑のようなことを多分言ってるオランダ人の救急おじさんの声にビビって（今年33歳）SIMカードを最短で引っこ抜く。ピンを取っておいてよかった。静寂が戻る。

.........

走馬灯のようにバックアップを取っていなかった写真データのことを思う。ああ、ああ。あれも、これも。ああ。やはりそろそろクラウドに足を突っ込むべきか。

何はともあれ新しいスマホは必要なので、その場で新しいiPhoneを買う。なぜか旦那も買う。なんでやねん。請求の金額がエグい。申し訳ない。明日AppleStoreに行くことになったが、本当に雪は降らないで欲しい。春の雪て、三島由紀夫か。

役に立たない情報たちと数時間むなしく格闘し、最後に「iPhoneのグリーン画面が偶然治った!!（iPhone Green Screen Accidentally Fixed!!!!）」というYouTube動画を見た。姉ちゃんが死ぬほどiPhoneを叩いている。嘘やん。とりあえず死ぬほど叩いた。

ガン！バンバン！！
バンバンバンバンババン！！！

治った。

神様はまだいるのかもしれない。
叫んだ後、とりあえずフォローボタンを押して、バックアップした。

電話してしまった救急の人、本当にすみません。