奥深きその柔道思想「慰心法」
柔道には空手道や合気道、レスリングと違い1882年以来からの嘉納治五郎先生の思想の中でただ勝ち負けにはこだわらない「慰心法」という教えがある。研究は嘉納治五郎が柔道の目的の 1つとして慰心法(心を慰めるための方法)を導入した際の背景と彼の趣旨を明らかにすることを目的としている。嘉納は最初に柔道の目的として体育(体育),勝負(武術),そして修心(自己の精神を抑えること)を述べた。その後,嘉納は追加の目的として慰心法を加えたが,彼がそうした理由(いきさつ)については未だ知られてい