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眠りの丁寧詐欺師毛利小五郎爆誕 ▶︎②

車に乗り込んだわたしたち。
講座が17時終了、そして2月ということもあって
もう暗くなる寸前みたいな、とりあえず少しでも薄暗いうちに進もうと車を走らせていた。

本当に来てよかったね。得たもの多すぎたね。って
いっぱい喋りながら帰るつもりが、もう心が満たされすぎて
ぽつりぽつりと喋っていた。
その頃から、わたしは誰かに麻酔銃で狙われていた

なんか、なんか変な感じがする。

どこだろう、身体のあちこちが違和感。
苦しいんじゃないんだけど、なんか変な感じ。
そして帯のあたりの身体が痒くなってきた。
着物や浴衣を着ていたらわかると思うけど、身体が痒いとき
直接肌をかくことが難しい。
ああ痒い。痒すぎて助手席で浴衣を少しずつずらしていた。

そして次は猛烈な睡魔がやってきた。
わたしは誰かに運転をしてもらっている時絶対に寝ないというマイルールがある。
当然この時もマイルールに従って寝ないと決め込んでいた。
けど眠い。ああ眠い。
肩を揉んでみたり、首を揉んでみたり、手首を揉んでみたり、
運転手のかづこちゃんが前を向いて運転していることをいいことに
時に目を瞑って相槌したりしていた。
はい、想像して
目を瞑って「うん、うんうん、やんな、わかるわ〜。でもさ、」って。
な、寝てないやろ、寝てないで。

だけど眠すぎるんよ、なんていうか、
マッサージ屋さんに行って、1時間揉みほぐされて、
もみ返しがきてふわ〜ってしている状態。な、眠いやろ。
身体が「異常です!」って言ってる

でも絶対寝たらあかんやん、だって4時間ドライブ始まったばっかりで、
しかもこれから暗くなるし、彼女は夜の運転苦手って知っとるし、
絶対寝たらあかんやろ。大丈夫寝てないで。

そのあたりから、もう普通に座ってられなくなってきて、
助手席の窓のところに肘をついて、手は頭を抑えている状態。
それでお喋りを(というか相槌を)続けていた。
時折目を瞑っていた。寝てないで。

もうふわふわふわふわしてて、身体は痒いし、眠いし、
いよいよ窓のところに肘ついていた格好から、
腕を窓に沿わせた状態で頭もその上に乗せてみた。
ああ、ああああ寝れる。寝てないで。
しばらくその状態で寝ないように頑張ってたけど、

もう無理や、ちょっと寝させて

ギブです。目が勝手に閉じよる。開けようと思っても無理だ。
何者かに撃たれたんやわ。完全に麻酔効いてる。

かづこちゃんは
「寝んせぇ〜、返事なくても喋り続けるわ。ほんでもナビだけはして!」って言ってくれた。よく考えると、寝てもいいのか、寝たらあかんのか、わからんくて面白い。でも言われた通り、寝た。そしてナビはちゃんとした。
かづこちゃんが言うには、車が揺れる度にわたしもチャプンチャプンと揺れていたみたい。「スライムみたいやったで」って言われた。
そんなこと言われたの初めて笑

ハッと目が覚めたら、もうかづこちゃんちまで少しというところまで帰って来ていた。ありがとうううううううう。けどまだ眠くて、ぼーっとしていた。
この日はかづこちゃんちに泊まって翌日帰宅予定だったので、帰る心配もなく助手席に乗っているだけでよかった。運転とか無理すぎ。眠すぎ。

21時すぎ、家に着いたらかづこちゃんの旦那さんと子どもたちが迎えてくれた。
車から降りてヨタヨタとリビングへ。着いてすぐ横になった。
寝たから眠気は無くなっていて、けど座って喋るのは無理だったから
そのままの状態で旦那さんに出来事を話していた。
「僕から見る感じ、ふたりとも完全に祭りの後やで」と言われた。そうだろうな。
祭りです!!!!って感じの浴衣やしな。わかる〜って話もしながら、
22時ごろ、起き上がってみたら、超スッキリしていた。
眠気も、痒みも、ゼロ。え、わたしアップデートされたわ

ちょっと写真撮ろ!って、先生に着付けてもらった時と同じように
スンとした気持ちで、シャンと立って「はいチーズ」した。
その写真がこちら

帰宅後に撮った写真

かづこちゃんが携帯の写真を見て「ええええええええ」って言ってる。
なになになになに

先生に着付けてもらってすぐの写真もっかい見てみよう。

アウストラロピテクス

うぉいうぉいうぉいうぉいちょっと待って

いや誰なんっっっっっっっっっっ
同じ人なん?ってくらい変わってるやん。ちょっと待って。

えやばあああって盛り上がってたらかづこちゃんが
「ちょっと待って!!!!!さき顔ちっさなっとるんやけど!!!」って
めっちゃびっくりしている。誰なんお前って言ってくる。
やばすぎん?!って爆笑しながら、けどとりあえずお腹すいたからごはん食べようって23時ごろから食事が始まった。
うどん1玉を半分こして釜玉うどんを作ってくれた。
うまいうまいって食べていたら

ちょっと待ってくれ、また麻酔銃で撃たれた

急にモノっすごい睡魔が再び訪れた。
誰かに作ってもらったご飯は絶対残さないというマイルールがあるのだけど、
これも無理そう。「もうこれは明日絶対食べるわ」と言って残した。
かづこちゃんはわたしの顔を見る度に顔がちっさいって驚いていた。
もうそれどころじゃない、寝るわ。と布団に入った。

ええ!?!?!ポカポカしとるんやけど!!!

いつも身体の芯から冷えていて、布団に入ったらまずはわずかな体温で
布団を温めることから始まり、そして自分の身体を温めて
それからやっと入眠という昔からのお決まりの流れがあるのだけど、
布団入る→入眠 スヤァ だった。
朝起きて、いつもは身体がだるいのに、スッと起きれた
そしてはだけているかどうかの確認をした(絶対はだけているに1票)

はだけてないんやけどーーーー!!!!!

ってほんまに叫んだ笑
そしてダダダダダっと階段を駆け降り、かづこちゃんの元へ。
「はだけてないな!」と感動の確認をし、その場にいた旦那さんにも報告した。
「はだけてないわ!ノーパンティいけるわこれ!!」
文字にして改めて確認すると、そんなこと言うたらリアクション困るわ笑
「お、おん」やわ。ごめんな旦那さん。)

そして朝に昨夜のうどんを完食し、帰る身支度をした。
その時もずっと姿勢がいい。鏡を見ても猫背になってない
わたしの想像している通りのスンとしたシャンとした姿勢で過ごせている。

じゃあまたね!とかづこちゃんと別れ、車に乗り込み走り出す。
「え、運転しやすっ」が初めに思ったこと。
浴衣で運転なんて、しんどさの極みやと思っていたわ。実際昔運転した時しんどかったし。なんなら助手席でもしんどかったのに、今思うと昨日もそのしんどさはなかった。眠いのと痒いのとだったわ。
えええええーすごすぎなんやけどーなにそれーえーーーやわ。

そして家族の反応を楽しみに家に帰るのであった。
次回、浴衣を着て過ごしたら起こった10のこと(そんなあるか知らんけど)

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