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【詩】港にやってきた春

こんなに幸せでいいのかなぁ、て思ったら胸がぽっぽと熱くて、どうしたらいいのかわからなくなる
ほろほろ、あの頃と違う涙
やわらかい、記憶の波がこの心臓につまってる 
愛するものに出会えたことが永遠にわたしを生かしている 
きっとずっと変わらなくて 
たとえこの世界から消えてもその心だけは、何処かに残ればいいな
少なくとも一生、すきだと息をはきながら
掌にこもる温度 決して手放すことなく

大切な想いを交わす
大好きな笑顔をみたら、それだけで満たされて
やさしい光が弾ける水面をみるように、それがすべての源になるから 

呼吸をする理由がなくても、荒く浅い息を繰り返すことはきっとできるのかもしれない
だけどわたしは弱いから、わたしがわたしだから出会えた詞を全部抱えて、それがあるからここにいるんだ 
ありがとう、なんてそれだけでは足りなくて尽くせなくてぽろぽろ、心から溢れる雫、伝える術はないかもしれないけど 
愛していること、変わらず心から叫べば、一陣のおおきな風が微笑んで、
わたしの魂を、さぁっと包み込んでは 駆け抜ける だからもう胸がいっぱいで

生き延びてくれたあの日のわたし、
泣きじゃくった先の未来で待っている

ゆっくりで大丈夫
焦らずに、と言ってくれる人がいるから 
ほんとのほんとに「悪いことばっかじゃない」って教えてくれる、やさしい瞬間はふいに訪れわたしを守ってくれるから

裏を返せばいいことばっかでもないって?
うん。そうだね、たぶんきっと、そう
でも、深く根深い心の奥、 芽生えた哀しみに、
まっすぐにあたたかな瞳で触れてくれる、 そんなひとに出会えるまで 
巡り会えたと気づけるまで 完璧に腐りきることなく 
どうか生きて待ってて

眠れなくても平気だなんて言えない夜を越えて
幾度もいたみとともに明けゆくその先に 安寧はきっとあると 
綺麗事に聞こえる言葉しか吐けず、それを信じられない時でも、
わたしがわたしであることは呪わないでほしいんだ
お守りをそっと渡してもらえるその日まで歩いていたら、いっぱいいっぱい笑えるのだ

抱きしめてる
大好きな景色と音とことばたちのささやきも悲鳴も燻る胸の中 
この人生を歩く腹は括れたか? そんなの、
大人になってもさまよってはふらふらりと立ち止まり
答えが出ずにいる 臆病になっていく
それでも、

切り裂くような泣き声はあげられずとも 頑張っていたんだね、
きっときっと
歩き方も掴めなくても、夢に包まれたあなたを捨てずにいて
胸いっぱいにすきな匂いを吸い込んで、春の訪れかみしめて 冬を耐えてえらいねって一緒に笑おう
一生そうやって生きていこう。

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