冴えない医学生_バイオインフォマティクス技術者認定試験(BI試験) 合格勉強法


受験の目的

・研究室に配属されたため、基本的なバイオ実験の知識を得たかった。
・学部でバイオ実験の講義がなかったが、興味があったため勉強してみたかった。

スタート地点

・分子生物学の講義を受けている。BI試験の生命科学の分野は改めて勉強しなくても大丈夫。
・PCR、ウェスタンブロット、などの単語に聞き覚えがあり、だいたいどんな実験手法なのか知っている。分子生物学の単語を除いた索引の単語の20-30%は聞いたことがあるか知っている。
・統計の授業を少しだけ受けたことがある。t検定やP値の導出は理解していないが、解釈の方法は知っている。
・wetもdryも実験は未経験。
・プログラミングやIT用語の知識はほぼない。

勉強期間と成績

勉強期間

11/1-12/4

学部の試験期間とも被っていたりして、ちょっと大変だった。平日は学部の勉強、土日はBI勉強をして、BI試験直前はBIの勉強しかしなかった。

学習時間

105時間

成績

生命科学:100.0%
情報科学:70.0%
配列:91.6%
構造:75.0%
遺伝変化:62.5%
オーミクス:58.3%
総合:76.6%

当初の目標として、85%はとりたかった。
勉強のために試験を受けたのに、知識の習得は中途半端に終わり、約75%という微妙な成績となった。

使用教材、使用サイト

参考書

バイオインフォマティックス入門

BI試験の公式参考書

問題集

過去問…PDFが無料で公開されており、ダウンロードして使用

参考サイト

①TOGOTV…わからない項目に絞って関連動画を視聴。ノートを取って復習。

②「わかりそう」で「わからない」でも「わかった」気になれるIT用語辞典
→ごちゃごちゃした数式や難解な単語などを全て省いて、直感的に用語を理解できるような解説がされており、素人の私はとって一番わかりやすい説明だった。
https://wa3.i-3-i.info/index.html


その他適宜検索して、BI系のサイトやまとめスライドなどを参考にした。

勉強方法

・公式参考書をざっと確認する
・過去問に取り組みながら、公式参考書、ネット検索を使って理解を深める
・公式参考書の索引にある単語が説明できるか口頭でテストする。説明できなければまた参考書の該当ページやネット検索で勉強しなおす。
・過去問を解き直す。

感想

・どれだけ前提知識や実験・解析の経験があるかによって、難易度が異なる。各分野について、学部で講義があったり、その人の専門であるならば、BI試験の問題はかなりの基礎問題であると考えられる。

例えば生命科学の分野は医学部生であれば答えられないとまずいレベルで簡単なので、他の分野も同じ難易度なら、難しい問題は出していないのだと思う。

・逆に分野の前提知識や実験の経験がなければ、個人的に理解は容易ではなく、基礎的な問題であるはずなのにわからないという事態が発生する。生命科学の分野は暗記なので分野外の人でも簡単なのかもしれないが、解析などはコードのよみ方からわからず、アルゴリズムや仕組みなど理解するのも大変で、圧倒される。

・公式の参考書で概要をつかみつつ、基本的にネット中心に学んでいくスタンスになると思う。専門書など読み出したら楽しいのかもしれないが時間かかるし迷子になりそう。

・単純な暗記で通用せず、理解が必要になってくるため、勉強時間の予測がしにくい(理解できるまでどれくらい時間がかかるかわからない)。自分で実際にプログラミング試してみたりしていた人もネットでみかけたが、全くの未経験者には敷居が高いと思う。しかし少しでもやってみたらコードの意味くらいは理解できるかもしれない。

・BI試験の勉強が研究室で役に立つかは個人の努力次第。試験に合格するだけなら、私のしたような表面的な勉強でもなんとかはなった。

半年後の感想

経過

・wetもdryもいくつか経験させてもらった。
・他の人の研究の進捗をMeetingで定期的にきいた。
・抄読会で論文毎週1本続けた。

感想

・BI試験を受けてよかったか?:受けてよかった

・新しい実験や解析をするたびに、「ああ、これBI試験でみたことある・きいたことある」となることが多く、完璧に実験や解析の原理や方法を説明できなくとも、一度勉強しているので、話が理解しやすかったり、復習の時間が短くて済んだ気がする。

・研究室の分野外のことはBI試験の知識は直接役に立たないが、論文を読む時に実験の意図が理解しやすくなった。

・計算科学分野は知らなくても解析はできるが、知っていると解析で今何をしているのか、イメージがしやすい。統計的検定の話は理解しておくべきか。

・配列解析、構造解析、遺伝・進化解析、オーミクス解析はそれに関する論文を何個か読んでみると、実験のパターン(あれしたら次これをする、あれがわからなければこれをする、みたいな)がわかり、BI試験の参考書などの理解が進む。

・自分がやっている研究と関連するところは特に、論文をいくつか読み、それからまたBI試験の参考書を読み直すと、頭の整理ができて、有用。必要最小限の情報が乗っているBI試験の参考書は復習がしやすくて便利。

・今BI試験を受けたら点数があがっていそう。


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