人のコンテンツにタイトルつけたら、期待以上に「編集の訓練」になったって話
(この記事は以前有料販売してましたが、だいぶ時間経ったので再編集して無料にしました)
先日話題になった、サッカー本田圭佑選手のこのツイート。
元ネタは編集者の箕輪さんのようですが、これに便乗した祭りがTwitterで湧き起こりました。ご多分に漏れず、僕も便乗させてもらいました。
「教えるって言ってるのにシュート決めるのはお前かよ!」ってオチだったんですが、それでも何人の方からオファーをいただきまして。即、未公開の原稿まで送って方もいて、せっかくなので、いくつかチャレンジしてみることにしました。
Case1:narumiさん
まずはカリスマブロガーnarumi師によるこちらの記事。2本提案して、1本を改変する形で採用されました。
僕からは絶対出てこない記事。ニューバランスのスニーカーも買ったことないし。非常に新鮮な気持ちでタイトル付けさせてもらいました。
Case2:小沢あやさん
続いてフリーのコンテンツプランナー小沢あやさんによるこちらの記事。こちらも2本提案。1本をそのまま採用いただきました。
これも僕からは絶対出てこない。「限界母さんワンピース」ってネーミングセンスは素晴らしいと思います。
Case3:すどけん
元同僚でKaizen Platformの代表@sudokenからは、ちょっと変わったオファーも。
相変わらずおもしろいこと言ってくるなーと思い、こう返しました。
成果主義と合意主義って相反しがちことに個人的な悩みがありまして。
飛ぶ鳥を落とす勢いのスタートアップであるKaizenの代表として、その辺どう考えてるのか聞いてみたく、少しサイズを大きくして「資本主義と民主主義は両立するか」ってテーマで書いてもらいました。それがこちらの記事。
想定の100倍くらい重厚な記事になってた。
「ひとり語り」に他人が入るとどうなるのか?
基本的にブログって「ひとり語り」なので、タイトルも書き手の目線になりがちです。それが第三者の目線が入ることでどうなるのか。
やってみて、この人はどの部分を一番押し出したいのか、ターゲットはどういう人に設定すべきなのか、記事の性質としてどんな風に流通しそうか、などを深く考えるトレーニングにめちゃめちゃなりました。
一方、つけられた側のnarumiさんからは、こんなコメントいただいてます。
小沢あやさんからも。
毎回毎回やるのはしんどいですが、本当に訓練になりますし、つけられた側にも気づきがあるみたいなので、みなさんもやってみてはどうでしょう。
さて、以降は僕が実際にどう考えてタイトル付けをしたのか。そのプロセスについて書いていきます。
実例1:narumiさんの記事
普段こういうスタイルではないので、僕はターゲットではありません。なので、この記事を読むべき人の気持ちへと、自分を持っていくのに時間をかけました。
具体的にいうとこんな感じ。
次に、どこにベクトルを向けるかを考えます。
別の機会に詳しく書こうと思ってますが、人間が強く引かれるポイントって6つくらいしかなくて、その1つに「損得勘定に訴える」ってのがあります。
この題材だと「このパンツ知らないなんて損だよ!すごいいいよ!」みたいな訴えですね。
最後に、個人ブログでもあるので「書き手のパーソナリティをにじませて、近しい人から伝搬させていく方向」と、そんなこと関係なく「超客観的な視点で表現して、記事が独り歩きしても刺さりやすい方向」の2つで悩みました。
まあ、この辺は好みでもあるので、どっちも提案したところ、Bパターンを気に入ってくれたものの、
とのお返事。「最高」だけ切れ味悪いので、もっとこうしたら?と追加提案した結果、あのタイトルになりました。
ちなみにGoogleディスカバリー枠での流入が普段よりあったとのことで、内心ドキドキしてましたが良かったです。
実例2:小沢あやさんの記事
こちらも僕はターゲットではありません。ありませんが、記事内にかなり明確にターゲット像(小沢あやさん本人)が書かれていたので、想像はしやすかったです。
narumiさんと同じく、おすすめ商品の記事なのでベクトルの向け方も基本、損得勘定で考えるのですが、このケースではより意識したことがあります。
それは「働くママの気持ちに強く寄り添うもの」でなければならない、ってことです。
損得勘定に訴える方法は、ときに煽りが強く出すぎてしまいます。焦る気持ちを追い立ててしまうというか。ただでさえ働くママは日々追い立てられているのに、タイトルで煽られるとイヤな気持ちがするはず。
この記事はママの味方となる記事なので、そこは裏切りたくない。ママたちの共感を得られるものでなければならない。
そのことも踏まえ、narumiさんのときと同様、「主観」「客観」2つの方向で提案させてもらいました。
結果、Bパターンをそのまま採用いただきました。多くの人に見てもらえたらいいなあ。
サポート特典としてテスト的に、これまで3万件以上のタイトルをつけた僕が記事のタイトル協力します。気軽にご相談ください。